教えて!家山さん

ハウスメーカーの見積もり書、予算オーバーしやすい3つの項目

ハウスメーカーの見積もり書、予算オーバーしやすい3つの項目

現役ハウスメーカー営業マンの家山さんが、覆面だからこそお客さんには言えないことをハッキリ伝えてくれるコーナー、「教えて!家山さん」。

今回のテーマは、実際にハウスメーカーで家を買うことになった場合、必ず出てくる「見積もり」のチェック。

住宅の見積もりを見る時、内訳は確認していますか?

家山さんによると、予算が現段階ではハッキリ算出されない項目の「概算」に注意すべきなのだそうです。

「概算」の金額は小さく見積もられていることが多い

見積もりを作る時は、お客様のご予算はどのくらいかをお伺いします。
大多数の方は全財産を家の予算にあてることはないと思いますが、過去に1人だけ全財産を予算として伝えた方がいらっしゃいました。
最終的にはご家族に援助してもらってなんとかなったそうですが、家づくりに全財産を投入してはいけませんよ!

余剰資金もいくらか確保した上で予算をお話ください。

北村

そんな人がいるんですね!

さすがに言葉を失いました。
予算は家具など、あとから買わないといけないものは考えておいて欲しいですね。
見積もりはあくまで見積もりで決定金額ではありません。
予算がオーバーする可能性は十分にあるので、予算プラス臨時予算は300万くらいは取っておくと安心です。

北村

初めて見る家の見積もりよりも、実際は高くなるのはどうしてなんでしょうか。

家は建ててみないとわからない不確定要素が多く、契約前では厳密に価格を算出できない部分を「概算」として試算します。
概算とは、書いて字のごとく「だいたいこのくらい」のアバウトな数字です。
お客さまに見積もりをお見せして、ご契約までクロージングするのですが、ほとんどのお客様は合計の金額を1番に見ます。
合計金額が2900万と3000万では、受ける印象が変わりますよね。
そのため、営業マンは総額が小さく見える見積書を提示しがちです。
結果、建てているうちに追加費用が大きくなって、最終的な支払金額が見積もりより大きくなってしまうのです。

北村

概算金額は、低く見積もっている可能性があるということですね。

はい、その傾向があります。
今回は、契約前には正確な金額が出せず「概算」になっていますが、最終的に予算オーバーしやすい項目を3つお伝えします。
ご自身が契約するときには、よくチェックしてみてください。

北村

お願いします!

1・地盤補強

建設予定地の地盤が軟弱な場合、 住宅の荷重に地盤が耐えられるように、補強工事をすることを地盤補強といいます。
地盤の状態は、地盤調査をしてみないと正確な金額がわからないんですよ。

北村

地盤調査はいくらいくらいかかるんですか?

ハウスメーカーで家を建てる場合、契約前の地盤調査費は無料であることがほとんどですが、実際は3~5万円くらいコストがかかります。
前回の間取りの作製費用と同じで、工事費用のどこかの項目にうまく混ざって計上されているため実質は無料ではありません。
多くの営業マンは地盤調査なしで概算で見積もりを作り、調査後、補強工事が必要になれば追加費用として計上しています。

北村

どうして調査は全員最初にできないのですか?

補強工事が必要なお客様は、私の事例ですと全体契約者の中の30%程度と確率が低いためで、一部のお客様のみ事前調査を行っています。
見積もり段階ではご契約になるかどうかわからないので、全ての方に事前調査が実施できないのが現状ですね。

北村

実質無料でないなら、そう言ってもらったほうが良い気もしますが。
家を建ててるのであれば、個人的には契約後でも必ず地盤調査しておきたいと思います。

たしかに、家を建てるお客様のほとんどが地盤調査をされるますよ。
ここで大事なことは、どのみち調査はしますし、工事することも想定して、地盤調査代と地盤補強工事費用をしっかり確保しておけば、慌てずにすみます。

北村

調査は3~5万として、地盤補強工事はどのくらい費用がかかるのですか

地盤補強工事は最大30メートルまで可能で、一番深いところまで工事をする場合は数百万レベルのコストになります。

北村

そんなに!

最悪そのくらいかかるのだと、知っているだけでも全然違いますよ。
過去に地盤調査なしで見積もりをとって契約し、あとから調査してみたら、まさかの20メートル補強のという結果が出てしまったお客様がいらっしゃいました。
その土地はもともと池だったようで、地中から水が湧いてきて大変なことになってしまいました。

北村

ヒドイですね・・・。

最終的に数百万レベルの工事になりましたが、しっかり補強工事を行ったので丈夫な家を建てられました。
工事が必要になるかどうかアタリをつけるには、地盤ネットの地盤安心マップ(R)を使ったり、30年位まえの地図を使って、以前は川などではなかったか確認することをおすすめします。
またハウスメーカーで家を建てる場合、近隣の建築事例を聞いて、その家で地盤補強がどのくらい必要だったかを聞いてみることもおすすめです。

2・インテリアや家電

よくありがちなのが、インテリアや家電の予算がオーバーしてしまうことです。
せっかくこだわりの家を建てても、安っぽい家具しか選べなくて、暗い顔をされているお客様も多く見てきました。
家を建てたら家具もカーテンも家電も、絶対欲しくなるし、妥協したくないと思うはずです。
できれば多めに予算を見ておいたほうが、後々悲しい思いをせずに済むと思います。

北村

たしかに。
家のサイズなどもあるので、手持ちの家具が合わなくなることも考えられますね。

特に大事にしていただきたいのは、カーテンです。
部屋の印象を大きく左右するので、イメージしているカーテンなどは値段だけでも調べておいたほうが良いでしょう。

北村

カーテンって意外と高いですよね。
ブラインドとかにするとなおさら・・・。

家具も同様で、良い家具はちょっとしたものでも数万から数十万になることもありますよね。
せっかく建てた家なのに、妥協した家具は置きたくないと思うはずです。
家電、照明類などもどんなものを買うかを決めておいて、家電・インテリアで200万円くらい見ておいたほうが安心かもしれません。

3・キッチンやお風呂

実はキッチンは一番追加予算がでてしまう部分なんですよ。
それは奥様のこだわりが強い場所で、どんどんグレードをあげていってしまうことがすごく多いです。
一般的なグレードで見積もりを作りますが、実際にキッチンの打ち合わせをするとだいたい予算が上がっていきますね。
多い方は、100万単位で上がった人もいます。

北村

グレードを上げるって、一般的なグレードってもしかしてダサいんですか?

ダサいかどうかは人の価値観なのでなんとも言えませんが、可もなく不可もなくといったところでしょうか。
すると、キッチンへのこだわりが強い方ですと、物足りないと思われるのかもしれません。

北村

自分で決められるとなれば、こだわりたくなる気持ちはわかります。

あと家事動線にこだわる方は、一般的なものではおそらく満足できないと思っておいたほうが良いですね。

お風呂も最近はこだわる方が多いので、こちらも見積もりよりもグレードの高いものを選びがちです。

北村

契約後から打ち合わせとなるエクステリアですが、実は人目に触れる場所だったり、妥協できない場所なのに予算をしっかり確保していないことが多い場所です。
見積もり段階ではザックリ100万くらいで予算を想定していることが多いのですが、これはカーポートと表札やポストと基本的なもので、こだわりの庭は難しい予算です。
できればエクステリアも事前にこんな感じのものがいいとイメージをつけて、見積もりを出しておいたほうがいいですね。

北村

家の外のこともこの時点で考えるんですね。

私は、エクステリアは予算オーバーしやすい部分ですので、事前にお客様のご要望を伺って知り合いの業者に見積もりを先にとって大体の金額を出すようにしていますが、どの営業マンもここまでするかはわかりません。
キッチンなどのグレードアップも、最初からイメージをしっかり固めておくと無駄な追加契約をせずに済むのではないでしょうか。

見積もりよりも予算がアップすると覚悟して余剰資金を確保する

今回家山さんには契約前の見積もりと予算の考え方について教えていただきました。

◆予算 
臨時予算で300万くらい確保しておくと安心。

◆「概算」で算出されている見積もり書の内訳で、予算がオーバーしやすい項目は以下の3つです。

  1. 地盤補強工事
  2. キッチン、風呂などのグレード
  3. カーテンなどのインテリア代

これらは特に予算オーバーしやすいので、概算以上かかると心づもりをするべしです。
つまり、見積もり段階では小さく見積もられているが、最終的にはプラスになってしまいがちな項目なのだそうです。

概算の誤差についてお話しましたが、これは営業マンによると思ってください。
ちなみに私は最終的に予算内で済むように調整しているので、見積もりから予算オーバーすることはほとんどありません。
後から予算がたくさんかかったら、お客様は気持ちよくないと思いませんか。

北村

多少は仕方ないかもしれませんが、できれば見積もり通りの金額で建ててもらいたいと思います。

昔は不必要な提案をして追加契約に持って行き、契約額を増やすことが推奨される悪しき習慣もありました。
もしかしたら、今でもやっている営業マンがいるかもしれません。
無駄な追加契約をしないためには、最初から見積もり通りには行かないと思っておくこと、そしてどこにこだわりたいのかイメージをしっかり持っておけば良い判断できると思います。

北村

ケチケチしすぎると寂しいですし、グレードアップしすぎても収集がつかなくなるので、難しいですね。

最初から深く考えるとわからなくなりますから、これだけ覚えておいてください。
契約前の見積もりは、理想論なんです。
それよりは費用がかかるものだと思っておけば、予算に余裕を持たせようと自然と準備すると思いませんか。

北村

そうですね。
見積もりから最悪200万~300万くらいは価格がアップするかもしれないと、思っておくのがいいんですか?

インテリア代なども含めて、そのくらい用意があれば十分でしょう。
インテリア、家具家電に関しては営業マンは口出しできないところなので、ご自身で困らないように予算を確保しておいてください。

家山さんのように、ほぼ見積り以内の金額でできる場合と、見積もりから金額がプラスになってしまう場合があり、プラスになることが悪いことではありません。

大事なことは、見積もり通りの金額でできない可能性も十分にあるので、臨時予算を確保しておくということ。
備えあれば憂いなし、万が一の時にも慌てないようにしたいですね。


この記事を書いた人

北村美桂

北村美桂

男性週刊誌のライターを経て、ポータルサイトなど約7年WEBメディア運営に関わり独立。WEBを中心に活動するライター。歴史旅ブログ「カツイエ.com」の運営者でもあり、参加者全員が新聞紙カブトをかぶる歴史イベント「名古屋歴史ナイト」も3ヶ月に1回開催中。リビング書斎とパクチーがたくさん育てられる家庭菜園がある家が理想。

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