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収穫後の乾燥がお米の味を決める!稲刈りと美味しくご飯を炊くコツ

収穫後の乾燥がお米の味を決める!稲刈りと美味しくご飯を炊くコツ

富士山と生きるおばあちゃんの知恵では、山梨県巨摩郡身延町に住むおじいちゃん、おばあちゃんの暮らしの知恵を紹介しています。

新米が出回る時期がやってきました。
すでに今年の新米を頂いたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

身延では今年の稲刈りが終わり、お米を乾燥させている時期です。
今回は稲刈りとその後の作業と、美味しくお米を炊くコツについてご紹介します。

「長月」は「稲」と関係があった!?

 さて、9月を意味する「長月」の語源の由来はいろいろあるようですが、「稲刈月(いなかりづき)」「稲熟月(いなあがりつき)」「穂長月(ほながづき)」を略したという説もあるそうです。

9月から10月にかけては大事な「稲穂」の刈り取り時期だったということなんですね。
なにせ1年分のお米を刈り取るわけですから、この時期はとても大事にされていただろうと思うんです。

すっかり前置きが長くなりましたが、身延は無事に実りの秋・稲刈りを迎えました。
台風が毎週のように本州を訪れ、その度にハラハラとしていましたが、稲が倒れることもなく、無事収穫をすることができたようです。

お米作りは、4月末に籾を小さな箱にまき、育苗箱と言われる箱で苗を育て、5月中旬から下旬にかけて苗を田んぼに植えます。
そこから約4ヶ月間で収穫を迎えます。

田んぼに水を張っている間は、田んぼから水が漏れていないか、水は冷たすぎないか、水路に泥が溜まっていないかなどほぼ毎日点検をしているんです。

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修身さん、章子さんは雨が続く晴れ間に稲刈りをしていました。
まさに天気とにらめっこしながらですね。

稲刈りを終えてほっとしたお二人。

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楽しいけれど大変な作業!約500キロのお米を2人で収穫

ご夫婦は1反5畝(約450坪)の田んぼでコシヒカリと満月餅(もち米)を育てています。
稲の生育をみながら3日に分けての稲刈りだったそうです。

この田んぼで収穫できるお米は約500キロ
出来上がったお米は、自分たちが毎日食べるのはもちろん、離れて暮らす二人の息子さんの家族に分けているそうです。
刈った稲は「うし」と呼ばれる干し竿のようなものに、2週間天日干しをします。

天日干しをすることで、少しづつお米の中の水分を乾燥させることが、美味しさの秘訣なんだそうです。
大規模な農家では、コンバインなどでお米を刈るのと同時に籾にして、乾燥機で1日で乾燥することがほとんど。
機械を使って効率化をはからないと、安定した出荷ができません。

しかし自分たちで食べる分だけ育てているお二人は、ゆっくりと乾燥させる昔ながらの方法を採用しています。
このご時世、「天日干し」のお米はとても貴重なものなんですよ。

そして、稲穂が干してあるこの風景は、まさに日本の農村風景ですよね。

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収穫した稲穂の一粒一粒の籾の中に、白いお米が入っています。

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都会の精米機と身延の精米機の違い

この地域では、お米は「籾」の状態で袋に入れて保管をしておくんだそうです。
そして食べる時に、コイン精米所へ籾を持っていき白米に精米するとより美味しく食べられます。

ちなみに精米というと、都会では玄米を白米にするのが通常ですが、この地域のコイン精米所は、「籾」しか精米ができません

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うっかりこの籾を都会に持っていくと、都会では精米できないという逆パターンもあるので、注意しなければ・・・。

丁寧に乾燥させることで、もっと美味しいお米になる

さらに、乾燥方法にもこだわりがありました。
修身さんご夫婦は2週間天日干した後晴れた日を見計らい庭にビニールシートを広げてその上に「籾」を置き、ほうきで重なるところがないように動かしながら、さらに乾燥させるんだそうです!

これは章子さんの担当で、一粒一粒を乾燥させてから保管しているというのですから、ものすごく手間がかかっています

離れて暮らす息子さんたちもお米がなくなると、身延町へ美味しいお米を取りにくるそうです。
やっぱり一度美味しいお米を食べてしまったら、他のお米が食べられないということでしょうね!

実りの秋の田んぼにはコスモスや彼岸花も咲いていました。

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お米を美味しく炊くには、氷を投入!

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美味しく作られたお米を、よりいっそう美味しく炊くコツは、お米を炊くときに、「氷」を10個ほど入れることなのだそうです。

冷たい水からお米を炊くことで、徐々に温度を上げる。
すると香りなども良くなるそうなので、一度試してみたいですね!

身延ならではのお彼岸のお供え「あけだんご」

先月お彼岸がありましたが、皆さんはお墓参りに行かれましたか?
身延町ではお彼岸の中日にはおはぎを、そしてお彼岸の最後の日には、「あけだんご」を作ってお供えをするんだそうです。

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「あけだんご」という言葉を初めて聞いたのですが、これは日蓮宗のお膝元の身延山ならではの習わしのようです。
まんまるいお団子を20個作ってそれを三角に並べてお供えすると聞き、見せていただきました。

お彼岸の最後の日の「あけだんご」はこちら。
きれいにきれいに並んでいました。

そして玄関には秋を感じさせる、まつぼっくりの飾りが置いてありました。
見るだけで心が和みますね。

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栗のような味わいのあけぼの大豆の生育状態

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いよいよ、あけぼの大豆の枝豆の収穫が近づいています!

山梨県身延町でしか育たない在来種の「あけぼの大豆」は6月中旬に種をまき、10月初旬から下旬にかけてが「枝豆」の時期です。

この大豆は、粒が大きく甘いのが特徴で、タンパク質と脂肪が豊富で独特の風味があります。
一度食べたらやみつきになる味です。

もし機会がありましたら、みなさまも食べてみてくださいね!!
栗のようなホクホクとした味わいです。


この記事を書いた人

豊田有希

豊田 有希

1975年大阪生まれ 小さな頃は「芋掘り」が大好きなやんちゃな女の子。 1997年一部上場企業へ就職し、2016年3月に退職するまで19年勤務。 2010年田んぼできずなづくり事業を山梨県身延町でスタート。 翌年一般社団法人風土人(http://fudojin.org/)を設立。代表を務める。偶然か必然か名前の漢字は、「豊」かな「田」んぼに「希」望が「有」る。 好きを仕事に生きていく。

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