仏壇を動かす前には、何かお払い等をした方が良いのでしょうか?
建替えに伴って自宅を壊すことになっています。知人から、「仏壇を動かすときは精抜きという儀式を行った方が良い」と聞きましたが、必ず行ったほうがいいのでしょうか?
お寺によって精抜きを行うかどうかは異なります。詳しくはお寺に確認してください。
本来、仏教に魂という考え方は無い
精抜きは「仏壇に宿る魂を抜く」という考えで行われるものですが、本来仏教には魂という考え方自体が存在しません。
初期の仏教について、wikipediaにも次のような記載があります。
『スッタニパータ』などの最初期の韻文経典では、無我はさかんに説かれる。それらによれば、「無我」は我執の否定を意味し、そのように、あらゆるものが我ではない(諸法無我(パーリ語:sabbe-dhammā-anattā सब्बे धम्मा अनत्ता)と観察し、これを智慧(prajNa)によって理解すると、清浄(しょうじょう)で平安な涅槃の理想に到達できるとする。
最初期の仏教経典では、我(自己, 魂, attan, ātman, आत्मन्)を
「私のもの」(パーリ語:mama मम)
「私」(パーリ語:ahaṃ अहं)
「私の我(自己、魂)」(パーリ語:me attā मे अत्ता)
そもそも魂が存在しないのですから、それを抜く必要も無いわけです。
慣例として存在する精抜き
しかしながら、時代と共に仏教への様々な解釈が生まれる中で、魂を抜く「精抜き」も生まれました。
宗派によって方法は異なりますが、仏壇に念をかけたり、お経を読み上げることで魂を抜き、その上で仏壇の移動を行います。
現在では多くの人に認知されており、「精抜きをしないとバチが当たる」というように考える人も存在するようになりました。
解釈はお寺によって様々
精抜きを行うかどうかは、お寺によって様々です。
同じ宗派であっても、「精抜きはするべき」というようにお話をされるところもあれば、「精抜きという考え方は仏教に反しているので、行うべきではない」というお寺も存在します。
まずは普段からお世話になっているお寺の住職さんに確認して、どのように対応するべきかを決めてください。
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