知り合いの家を壊す手伝いをする際に、許可は必要ですか?
友人が自宅を解体するそうですが、コストをかけたくないということで、業者に依頼せず自分で壊すそうです。「人手が足りないので手伝ってほしい」と頼まれましたが、何の資格も許可もない素人が作業をしてしまっていいものでしょうか?
「アスベストを撤去する」といった一部の場合を除いて、許可は必要ありません。
事業者で無い限りは許可は不要
個人的に知人の手伝いをする程度のお話であれば、一部の例外を除いて特に許可は必要ありません。
解体工事にまつわる許可は、建設業法と建設リサイクル法で定められていますが、どちらの場合も事業として解体工事を行う場合であり、個人的な手伝いの場合であれば定めはありません。
※事業として行う場合は、建設業許可もしくは解体工事業登録のどちらかが必要となります。
重機の運転免許も要らない
解体工事ではバックホウやユンボと呼ばれる車両系の機械を利用することがあります。
労働安全衛生法によると、事業として就業者を雇う場合、就業者がこれらの重機を運転する場合については免許が必要です。しかしながら、今回はあくまでも個人の手伝いとなりますので、特に免許が無くても作業を行うことが出来ます。
ちなみに5t未満の重機であれば、普通一種免許があれば公道を運転することも可能です。
飛散性の高いアスベストを撤去する場合は要注意
解体する建物にアスベストが含まれる場合は注意が必要です。
アスベストは発がん性が高く、人体への危険性があることで知られていますが、解体する際にアスベストの繊維が舞うと近隣へ害が及ぶことが考えられますので、その撤去についても厳しく定められています。
セメント瓦やサイディングなどに固形物として含まれる場合は、人力ではがして密閉性の容器に梱包した上で処分場へ運べばよいのですが、耐火材や断熱材として吹きつけられたものに関しては、撤去をするための許可が必要となります。
近所の方にご迷惑をおかけしてはいけませんので、疑わしい部材が使われている場合は無理せず専門家に頼みましょう。
作業の際は注意して
特殊な例を除けば法律的に問題なく工事を手伝うことは可能ですが、建物を壊す作業の中では様々な危険が待ち受けています。(高所、倒壊、飛散etc.)
くれぐれも作業の際には細心の注意を払い、怪我や事故の無い様に注意しながら、工事を進めていってください。
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