地中から出てきた陶器くずの処分費用は自己負担でしょうか?
自宅の取り壊しの最中に、土の中から以前の住人の住居で使っていたであろう洗面台などの陶器の破片が出てきたという報告を受けました。自分が投棄したものではないので、できれば処分費用は払いたくないのですが、誰が負担するべきなのでしょうか。追加費用が発生する可能性については契約書や見積書に記載がありませんでした。
基本的には施主が負担すべきです。
地中障害物の処分は施主負担が原則
陶器くずに限らず、ガラ、岩、湧き水、便槽等、地中障害物が見つかった場合、処分費用は施主が負担するのが原則です。解体工事の見積書は業者が現地で確認した情報を元に作成されますが、地上に露出している建物や構造物が確認可能であるのに対し、地下の情報は事前に知りうることができないため、見積り費用として算出することはできません。そのようなリスクを解体工事会社が負担するというのは、解体工事会社としても負荷が大きいため、「地中障害物は別途費用」とすることが慣例となっています。
見積書に記載されていなくても業者への費用請求は難しい
仮に見積書に「地中障害物は別途費用」と記載がなかったとしても、施主が「記載されていないのだからタダで撤去してよ」と、解体工事会社に請求するのは容易ではありません。確かに本来であれば事前に説明があるべき内容ですが、基本的な見積書の考え方としては項目として記載されたものが工事内容である、という考え方に基づいています。ですから、解体工事会社の説明が果たされていないという責任のみを原因として、施主が撤去費用の負担を強いるのは困難です。
地中の陶器くずがねつ造されていないかは注意
一方で、地中障害物が見つかったという事実がねつ造されていないか、という点に注意する必要はあります。悪徳解体工事会社の手口の一つとして架空請求があります。他の現場で出た地中障害物の写真を見せて、さも今回の現場で出たような説明をし、法外な費用請求をした事例は存在します。もし、写真を提示されたら、それが本当に自分の現場の地中障害物か確認するようにしましょう。又、地中障害物が出たという連絡があった場合には、撤去前に自分の目で現場を確認し、それが事実であることを了承した上で工事撤去を依頼するようにしましょう。ちなみに、工事に掛かる費用は人件費、運搬費、処分費の3点ですが、人件費は1日一人2万円程度で、運搬費用は4トントラック一杯で2万円程度。処分費は近隣の処分場の相場というのが目安になります。金額が高いなと感じたら、上記数字を参考にしていただくと良いでしょう。
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