道路使用許可が必要と判断される工事の基準とは何でしょうか?
家の解体工事を依頼しました。工事をするにあたって道路使用許可が必要と言われ、その申請費用がかかるという説明を受けたのですが、敷地に重機が収まるくらいのスペースはあるので常に重機がはみ出ているわけではありません。公道に工事車両を停車したり駐車する予定がなくても、解体工事の場合は必ず必要な申請なのでしょうか。
解体工事会社が必要であると判断するのであれば、出しておいた方が良いでしょう。違反とみなされた場合、工事を中断せざるを得なくなるばかりか、業者には道路交通法による刑事罰が与えられてしまいます。
はみ出る可能性がある限り届け出るべき
道路交通法では、道路使用許可申請について次のように定めています。
(道路の使用の許可)
第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ。)を受けなければならない。
一 道路において工事若しくは作業をしようとする者又は当該工事若しくは作業の請負人
質問者様のお話では常にはみ出るわけではないとのお話しですが、少しでも道路上で作業をする可能性があるのなら届出を行うべきです。道路使用許可申請には多少の時間と費用が発生しますが、それを惜しんで工事を行い、万が一違反であるとみなされた場合のリスクを考えると、届出をするのが順当です。
工事遅延のリスク
道路使用許可の申請違反とみなされた場合、近隣の通報や警察の巡回によって問題が発覚し、警察によって作業が中止させられてしまう可能性があります。工事を再開するためには、その後にあらためて申請をする必要がありますので、3〜7日程度工期が遅れてしまうことが考えられます。
刑事処分のリスク
届出なしで道路上の作業となった場合、作業者である解体工事会社には3カ月以下の懲役又は5万円以下の罰金が課せられます。
第百十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。
十二の四 第七十六条(禁止行為)第三項又は第七十七条(道路の使用の許可)第一項の規定に違反した者
依頼した解体工事会社にも迷惑をかけることになりますので、発注者としてのマナーとしても「道路使用許可申請が必要」という解体工事会社の判断には従っていただくのが良いでしょう。
都道府県別に解体工事会社と解体費用相場を見る
-
北海道・東北
-
関東
-
甲信越・北陸
-
東海
-
関西
-
中国
-
四国
-
九州・沖縄