解体工事会社は医療・感染性廃棄物の回収や処理可能ですか?
経営している病院を建て替えることになったので、取り壊しを検討しています。感染性廃棄物は普段から専門の回収業者に処分を依頼しているのですが、解体工事の際には、感染性廃棄物の処分も解体業者にすべて依頼してしまってもいいのでしょうか。
ほとんどの場合、解体工事会社は感染性廃棄物を処理できません。感染性廃棄物は特別管理産業廃棄物として法律で定められており、特別管理産業廃棄物収集運搬業許可・処分業許可の保有が必要です。
感染性廃棄物は特殊な扱い
感染性のある廃棄物は、近隣に及ぼす影響が大きくなるため、より厳重な扱いを行うことを目的とし、廃棄物処理法で通常の廃棄物と区分して定義されています。
(定義)
第二条
5 この法律において「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
特別管理産業廃棄物の種類
特別管理産業廃棄物には、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃PCB、廃石綿等があります。感染性産業廃棄物もこれらの一つであり、血液や体液が付着した廃棄物、臓器や皮膚といった病理廃棄物、病原微生物に関連した検査に用いられた廃棄物、病床や治療室で使われた廃棄物などが該当します。
特別管理産業廃棄物処理業許可が必要
特別管理産業廃棄物を取り扱うためには、建築廃材といった通常の産業廃棄物を取り扱うものとは異なった許可が必要です。
(特別管理産業廃棄物処理業)
第十四条の四 特別管理産業廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、特別管理産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその特別管理産業廃棄物を運搬する場合に限る。)その他環境省令で定める者については、この限りでない。
専門業者にご相談を
解体工事会社は建物の取り壊しを主としており、医療廃棄物の処分を想定していないため、通常は特別管理産業廃棄物処理業許可を有していません。そのため、仮に依頼をしたとしても処分を受け付けてもらえないのが現状です。合法的な処分をするためにも、専門回収業者に依頼をするのがよいでしょう。
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