着工前に、地鎮祭のようなお祓いやお供えは必要ですか？
自宅の取り壊しを控えています。新築をする際には地鎮祭や上棟式などをしてお祓いをしてから工事に取り掛かる風習がありますが、解体をする場合にもお祓いやお供えをしたほうがいいのでしょうか。私自身はどちらでもいいのですが、親戚の中には、「今後何かあると嫌だからしておいたほうがいい」と言ってくる人もいます。
特に決まりはありませんが、親族の中で気にする方がいれば行いましょう。
特に決まりはない
これは地鎮祭にもいえることですが、絶対にしないといけない、という決まりはありません。地鎮祭や解体前のお祓いは、自然界や物に神が宿るという、神道の考え方（アニミズム）に基づいています。解体であれば古い建物に宿った神様を鎮め、お礼を言うという意味で神主を招き、米や酒といった食べ物を供え行うことがありますが、行うかどうかは宗教観によって判断されます。
親族の気持ちを優先
何も行わなくても、工事は進めることは可能ですが、ご家族、親族の方の気持ちを尊重していただくことをお勧めします。もし、「お祓いをしておいた方が良い」という考えの方がいたにもかかわらず、無視して解体工事をしてしまうと、「やっておけばよかった」という後悔がずっと尾を引く可能性があります。一人でも､気にされる方がいらっしゃれば、そのお気持ちに従い、お祓いを行っていただくと良いでしょう。
お祓いに掛かる費用､時間､時期
流派や神社によって異なりますが、一般的にお祓いに掛かる費用は、3万円程度で、儀式に掛かる時間は1時間程度です。行うかどうか迷われた場合には、ひとつの判断材料にしていただくとよいでしょう。また、お祓いを行う時期については、引っ越しが済み、荷物を運び出した後、工事の前日等に行うのが通例です。場合によっては、工事業者が立ち会う可能性がありますので、お祓いを行う場合には事前に業者へ相談し、立ち会ってもらえるかどうか確認して下さい。
仏壇の精抜きにもご注意を
宗教は神道と仏教で異なっていますが、工事前の似たような儀式として、仏壇の精抜きがあります。仏壇を動かす際に、仏壇に宿る魂を抜くという儀式ですが、こちらも施主の宗教観によって行うかどうかが判断されます。工事前にはお祓いと同様に、気にする方がいないか注意しましょう。
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