再利用できない廃棄物は、どのように処分されますか?
ペットボトルや紙などと同じように、リサイクル法の制定で多くの産業廃棄物も現在では施設に持ち込まれて再利用されていると聞きましたが、中にはリサイクルできない物も存在すると思います。再利用できない廃棄物は最終的にどのように処分されるのでしょうか。
最終処分施設で埋立もしくは安全管理されます。廃棄物の種類によって持ち込まれる最終処分場のタイプは異なります。
廃棄物の5%が最終処分施設へ 現在、建設リサイクル法等によりリサイクルが呼びかけられていますが、呼び掛けの甲斐もあり、多くの廃棄物がリサイクルされています。実際に、年間4億トン発生する廃棄物の内、最終処分に回される産業廃棄物の量は約2000万トンと全体の5%まで押さえられています。
廃棄物の有害度によって運び込む施設が異なる リサイクルができなかった産業廃棄物にも様々な物がありますが、その有害度や自然界への影響によって、運び込まれる最終処分施設は異なります。代表的な最終処分施設に、次の3つが挙げられます。
安定型最終処分場(有害度低)
雨水などによって腐敗したり、変形する可能性の低い産業廃棄物を埋め立てる処分場です。埋め立てられるのは安定型品目と呼ばれる、がれき類、ガラスくず及び陶磁器くず、金属くず、廃プラスチック類、ゴムくずがあります。施設としては廃棄物を囲い込むコンクリート壁が側面にあるだけの簡易的なもので、近隣への配慮のため、地下水の水質検査は定期的に行われます。
管理型最終処分場(有害度中)
安定型品目に加え、雨水によって腐敗する可能性のある品目を処分する施設です。燃えがら、汚泥、動植物性残渣などは、自然界で腐敗し近隣の土壌や地下水を汚染する可能性があります。そのため、廃棄物を囲い込むコンクリート壁に加え、処分場の地面を遮水シートで埋め立て、近隣へ汚染水が浸透する危険性を防いでいます。溜まった水は、集排水管を通じて水処理施設に運ばれ浄化されます。ちなみに有害物質として知られるアスベストも適正に処理された上で、同処分場に持ち込まれることが多いです。
遮断型最終処分場(有害度高)
有害な燃えがら、鉱さい、汚泥、煤じんといった自然環境への影響が大きい廃棄物を保管するための処分施設です。鉄筋コンクリートの構造物で埋め立て地の側面と底面を完全に囲い込み、防水も行うことで有害物質が外部環境と接触することを防ぎます。更に、上面にはふたや屋根を設置し、雨水の流入を防ぐことで廃棄物が腐敗するリスクを防いでいます。
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