べた基礎解体費用はいくら?べた基礎と布基礎の特徴を解説!
「シロアリ対策にはべた基礎が安心」と考え、家を建てた方は多いのではないでしょうか。しかし、いざ解体する段階になると、その解体費用の高さに驚くことがあります。
「なぜべた基礎の解体費用はこんなに高いのだろう?」と疑問に感じる方も少なくないはずです。この記事では、べた基礎の解体費用が高額になる理由をわかりやすく解説をいたします。
べた基礎とは?

参照:「家族・絆・家づくり」イシンホーム岡山支店長 樋口のブログ
べた基礎は、建物全体の床下をコンクリートで一面覆う基礎工法です。
地盤が弱い場所や建物が重い場合によく採用され、耐震性が高いのが特徴です。
また、床全体をコンクリートで覆うことで、地面からの湿気を遮断し、シロアリ被害を防ぐ効果も期待できます。
一方で、布基礎というものもあります。布基礎は、建物を支える外壁や柱の下に帯状(布状)の鉄筋コンクリートを設置する基礎工法です。べた基礎と比べてコストを抑えられる点がメリットで、地盤が比較的強い場所に適しています。ただし、耐震性はべた基礎よりも低く、湿気や雨の影響を受けやすいというデメリットがあります。そのため、湿気やシロアリ被害が発生しやすい環境では注意が必要です。
べた基礎と布基礎の特徴比較
べた基礎の特徴
- 構造
建物全体の床下をコンクリートで一面覆う工法。
鉄筋コンクリートで補強され、高い耐久性を持つ。
- 耐震性
建物全体の荷重を均等に分散できるため、耐震性が非常に高い。
- 湿気対策
地面を全面的にコンクリートで覆うため、湿気の侵入を防ぎやすい。
シロアリの侵入リスクも低い。
- 地盤対応
地盤が弱い場所や不安定な地形でも安定した基礎を提供する。
- コスト
使用するコンクリートの量が多く、施工手間がかかるため、布基礎より高額。
布基礎の特徴
- 構造
外壁や柱を支える部分のみに帯状の鉄筋コンクリートを設置する工法。
支える部分が限定されているため、構造はシンプル。
- 耐震性
地盤がしっかりしている場合には十分な耐久性を発揮する。ただし、べた基礎ほどの耐震性能はない。
- 湿気対策
床下に空間があるため通気性が良いが、地面からの湿気が侵入しやすい。
- 地盤対応
地盤が強い場所に適しており、地盤が弱い場合は不向き。
- コスト
必要な部分だけにコンクリートを使用するため、施工費用はべた基礎より安価。
べた基礎の解体費用は?
べた基礎の解体費用は、地域や業者によって異なりますが、1㎡あたり5,000円~10,000円程度が一般的な相場です。
べた基礎の解体費用が高額になる主な理由は、その構造にあります。べた基礎は建物全体の床下を厚みのあるコンクリートで覆っており、これを撤去するには重機を用いた作業や高度な技術が必要です。
さらに、鉄筋が含まれている場合は、コンクリートを粉砕し、鉄筋を切断する作業が加わります。これに伴い、発生した廃材を産業廃棄物として適切に処理する費用も上乗せされるため、解体費用が高くなる傾向があります。
一方で、布基礎の解体費用は、1㎡あたり4,000円~8,000円程度が相場です。
べた基礎と比べて費用が安い理由は、布基礎が建物の柱や外壁を支える帯状のコンクリート構造であり、撤去すべきコンクリート量が少ないためです。この簡易な構造によって、作業時間や手間が軽減されるため、結果的に解体費用も抑えられるためです。
あなたの家はべた基礎?布基礎?

解体する家がべた基礎か布基礎かを判断する方法はいくつかあります。
- 空気口の有無を確認
家の基礎部分に空気口がある場合、布基礎である可能性が高いです。空気口がない場合は、べた基礎の可能性が考えられます。 - 設計図をチェック
家を建てたときの設計図に基礎工法が記載されていることが多いため、確認すると正確にわかります。設計図は解体費用の見積もり時にも参考になるため、手元にある場合は活用しましょう。 - ハウスメーカーに問い合わせる
大手ハウスメーカーで建築した場合、設計図がメーカー側に保管されている可能性があります。一度問い合わせて確認してみるのも良いでしょう。
まとめ
べた基礎と布基礎の違いを理解することは、解体費用を正しく見積もり、計画を進めるうえで重要です。べた基礎は耐震性や湿気対策に優れた構造ですが、その分解体時には手間がかかり、費用が高くなる傾向があります。一方、布基礎はコストを抑えられる利点がありますが、耐震性や湿気対策ではべた基礎に劣る点が特徴です。
解体費用は基礎構造だけでなく、地域や業者の価格設定、建物の規模、廃材処理の方法などにも影響されます。そのため、複数の業者から見積もりを取り、条件を比較することが大切です。また、基礎の種類を確認することで、より現実的な費用感を把握でき、無駄なコストを避ける助けになります。
家の解体は大きな出費を伴いますが、正しい知識を持つことで、費用を抑える方法や最適な選択が見えてくるはずです。この記事が、解体工事を検討している方の参考になれば幸いです。
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