ブロック塀の解体費用を徹底解説！費用を抑える裏技と自分で解体する方法

「ブロック塀を解体して駐車場や庭を作りたいけれど、どれくらいの費用がかかるのか分からない…」
「ヒビが入ったり、倒壊の危険があるブロック塀を撤去したい」

このようにお悩みの方も多いのではないでしょうか？

しかし、いざ解体を考えると、やはり一番気になるのは費用ではないでしょうか。

本記事では、ブロック塀の解体費用の相場、費用が高くなる原因、そして費用を安く抑えるための方法について、分かりやすく解説していきます。

1.ブロック塀の解体費用の相場とは？

ブロック塀の解体費用の相場は、5,000円～1万円/㎡程度が目安です。
例えば、長さ10ｍ×高さ1ｍブロック塀なら面積は10㎡となり、費用の目安は5～10万円となります。

大まかな面積ごとの費用の目安表は以下のとおりです。

ただし、ブロック塀の状態や使用されている素材、周囲の環境、基礎の有無、重機を使用できるかどうかなどによって、実際の解体費用は大きく異なる場合があります。そのため、上記の費用はあくまで目安としてご参考にし、正確な金額については解体業者に見積もりを依頼して確認することをお勧めします。

ブロック塀の面積	費用の目安
3㎡	1.5～3万円
5㎡	2.5～5万円
10㎡	5～10万円
15㎡	7.5～15万円

　

ブロック塀の解体費用に影響する要素

ブロック塀の解体費用は、以下のような要素にも大きく左右されます。

使用されているブロックの種類や基礎の深さ

一般的なブロック塀はコンクリートブロックですが、それ以外にも化粧ブロックや現場打ブロック・天然石などさまざまな素材があります。素材によっては解体の手間がかかり費用が高額になる可能性があります。

また、ブロック塀はただブロックを積み上げるのではなく、基礎の上にブロックを積み上げ鉄筋やモルタルで補強する作りです。基礎については、建築基準法により鉄筋コンクリート造の場合で基礎の根入れ深さが30㎝以上と定められています。

基礎まで解体する場合で基礎の深さが一般的な基礎よりも深いと、解体費用が高くなる恐れがあるので注意しましょう。

周辺環境や立地条件

周辺環境や立地条件によっても解体作業の難易度が変わってきます。

隣家や交通量の多い道路に面していると解体作業中もより慎重に行う必要があり、手作業が増える・交通規制が必要などで費用が高くなりがちです。

廃棄物の搬出用のトラックや重機が搬入できないケースでも、手作業が増える・別に駐車場を確保する必要があるため費用が高くなる恐れがあります。

重機使用の有無

ブロック塀の解体方法は、塀の状態や高さ・長さ、さらには現場のスペース状況によって決まります。特に、重機が入れるスペースがあるかどうかは大きなポイントです。

もし隣地が近い場合や作業エリアが狭くて重機が使えない場合、解体は手作業で行う必要があります。手作業では、一つひとつ慎重に解体するため、作業時間が長くなるだけでなく、必要な人員も増えるため人件費がかさむことがあります。その結果、解体費用が高くなる傾向があります。

廃材の搬出方法と処理

解体後の廃材は、一般ごみではなく産業廃棄物として処理する必要があります。
廃棄物は運送して適切に処理しなければならないため、運搬方法や運送距離・廃材の量によって費用が変わっています。廃材の量が多いほど費用は高くなるので注意しましょう。

撤去後の整地やフェンスの新設費用

ブロック塀を撤去した後に、新たなブロック塀やフェンスを設置する予定がある場合、撤去作業に加えて整地や新設の費用も必要となります。撤去の範囲や撤去後の状態はさまざまであるため、事前に撤去の希望を明確にしておくことが大切です。

2.ブロック塀の解体費用を安く抑えるためのポイント

ブロック塀の解体は、ちょっとしたポイントで費用を安く抑えられる可能性があります。費用を安く抑えるポイントは、以下の3つです。

閑散期を狙って依頼する

解体工事は、特定の時期に需要が高まるため、依頼するタイミングによって費用やスケジュールに大きな差が出ることがあります。

年度末や引っ越しシーズンが重なる2月から4月は、解体工事の繁忙期とされ、多くの依頼が集中します。この時期は、解体業者の手配が難しくなるだけでなく、需要増加に伴い費用が高くなる傾向があります。

一方で、5月から9月は解体工事の閑散期といわれており、業者のスケジュールに余裕があるため、比較的費用を抑えやすい時期です。特に、工期に柔軟性がある場合は、この閑散期を狙って依頼するのがおすすめです。

ただし、梅雨時期（6月頃）は雨天が多く、天候の影響で工期が長引く可能性があるため注意が必要です。閑散期のメリットを最大限活かすためにも、スケジュールを事前に確認し、余裕をもって計画を立てましょう。

自治体の補助金や助成金の活用

ブロック塀の解体工事については、自治体で補助金や助成金が設けられているケースが多いです。倒壊のリスクの高いブロック塀の解体であれば助成金・補助金の利用を検討するとよいでしょう。

ただし、リフォームや隣家の敷地に面したブロック塀を解体する場合は、補助金・助成金が利用できないので注意が必要です。

補助金・助成金の有無や補助率・条件は自治体によって異なります。また、着工前に申請が必要になるケースがほとんどなので、お住まいの自治体のホームページや窓口で確認するようにしましょう。

複数の業者から見積りを取る

解体業者に見積りを依頼する際は、必ず複数の業者から相見積りを取ることをおすすめします。同じ工事内容でも、業者によって解体費用が異なるためです。

この差は、業者ごとの利益率や、業者の拠点から現地までの距離、さらには他の案件の進行状況にも影響されます。例えば、他の案件で業者が忙しい場合は費用が高くなることがあり、一方で、時間に余裕がある時期には割安で依頼できることもあります。そのため、複数の業者から見積りを取り、条件を比較することで、最適な業者を選び、コストを抑えることができます。

3.ブロック塀の解体は自分でできる？

ブロック塀の解体を業者に依頼せずに自分ですれば費用の削減につながるため、自分での解体を検討している方もいるでしょう。ブロック塀の解体は手順を押さえて必要な工具などを揃えれば、自分で行うことも可能です。

しかし、自分での解体はリスクもあるので、自分でするか業者に依頼するかは慎重に判断するようにしましょう。

自分でブロック塀を解体する流れ

自分でブロック塀を解体する場合の大まかな流れは以下のとおりです。

①ブロック塀の状況確認

まずは、解体するブロック塀の劣化状況や形状・周辺環境などを確認します。
とくに、解体中に倒壊しそうな場合は補強などが必要なので、ひび割れや傾き・ぐらつきなどは細かくチェックしましょう。

②解体計画を立てる

どこまで解体し、解体後にどうするのか、必要な補強や養生・工具などを洗い出して計画を立てていきます。
ブロック塀を一部解体する場合は、解体後に残った断面をどう処理するのかなど細かい作業手順を考えていくようにしましょう。

③工具を揃える

計画に沿って必要な工具や物品を揃えていきます。主に、必要な工具・物品は以下のとおりです。

基本的な道具はホームセンターなどで購入できます。
また、万が一ケガをした場合に備えて救急セットの用意や医療機関の連絡先を押さえておくとよいでしょう。

④近隣へ挨拶する

ブロック塀を解体する前に近隣に作業日程・迷惑をかける旨を伝えます。近隣の敷地に入る必要がある場合は、許可を得ておくようにしましょう。飛散や騒音など少なからず近隣にも迷惑がかかります。挨拶して解体に理解を得ておくことで、近隣トラブルを避けやすくなるでしょう。

⑤安全対策を整える

破片が飛び散ると、周囲の壁や植栽に傷がつく恐れがあるため、動かせるものはあらかじめ移動させ、養生シートなどでしっかり保護することが大切です。

⑥解体作業～整地・補修

ブロック塀の解体は、基本的に上から壊していきます。ブロックをたたきながら取り外し、鉄筋は切除や抜き取ります。解体後は、基礎まで撤去した場合は整地・ブロック塀の一部を残す場合はモルタルなどで仕上げるようにしましょう。

⑦廃材の搬出と清掃作業

解体後の廃材は一般ごみでは処分できないので、専門の業者や自治体の回収サービスを利用するなどして処分します。計画段階で処分方法まで調べておくとよいでしょう。

廃材の処分や清掃まで終えたら、解体工事は完了です。工事後には、近隣への配慮として終了の挨拶もしておくと良いでしょう。

自分でブロック塀の解体するときの注意点

自分でブロック塀の解体作業をすると、自身のケガや近隣への被害が出る恐れがある点には注意が必要です。
以下の点は、意識して解体作業するようにしましょう。

養生や保護メガネなど周囲・自分の安全対策は欠かせません。また、作業途中にブロック塀が倒れそうなど危険性を感じたら作業を中止し安全の確保を優先しましょう。ブロック塀の解体では近隣トラブルに発展する恐れもあるので、挨拶して理解を得ておくことも大切です。

ブロック塀の解体は危険を伴う作業です。費用面だけでなく作業の危険性を理解し、自分で解体するか業者に依頼するかを検討するようにしましょう。

工具の扱いに慣れていない・ブロック塀が老朽化している・隣家や道路が近いなどリスクが高いブロック塀の解体の場合は、自分ではなく業者に依頼することをおすすめします。

4.劣化したブロック塀が引き起こす危険性

劣化したブロック塀は、経年劣化や風雨によって強度が低下し、安全性が大きく損なわれます。特に、台風や地震などの外力が加わると、倒壊のリスクが急激に高まります。さらに、古いブロック塀には現在の耐震基準を満たしていないものも多く、わずかな衝撃で崩れる危険性があります。

放置されたブロック塀が倒壊すると、破片が飛散して周囲の人々に重大な被害を及ぼす可能性があります。万が一、倒壊時に近くに人がいた場合、下敷きとなり重傷を負ったり、命を落とす恐れもあります。また、隣家や道路へ倒れることで住居への被害や交通障害が発生する場合もあり、被害は人命だけでなく財産にも及びます。

以下の項目に該当するブロック塀は、特に注意が必要です。

劣化が疑われるブロック塀の特徴

これらの兆候がある場合は、早急に解体や補修を検討しましょう。

まとめ

ブロック塀の解体費用の相場は、1㎡あたり5,000～1万円程度です。
自分で解体作業を行うことで費用を抑えることも可能ですが、作業には危険が伴うため、自分で解体を行うかどうかは慎重に判断する必要があります。

また、業者に依頼する場合も、依頼先によって費用が大きく異なるため、複数の業者から見積りを取って比較することが重要です。この記事を参考に、適切な方法で安全にブロック塀の解体を進めましょう。