カーポート解体費用の相場はいくら? DIYでの撤去や補助金の有無もあわせて解説
「カーポートを解体したいけど、費用はいくらなんだろう?」
そのような疑問をお持ちではありませんか。
老朽化や自然災害などによる損傷、または土地を更地にするためなど、カーポート解体に至る背景は様々です。
しかし、どのような場合においても、一番気がかりなのは解体にかかる費用でしょう。
この記事では、カーポート解体費用の相場から、解体までの一般的な流れについて詳しく解説します。DIYで撤去する場合や、補助金制度の有無についても紹介するため、あわせて参考にしてください。
カーポート解体費用の相場はいくら?
カーポート解体にかかる費用は、「誰が解体するか」によって変わります。
- 業者に依頼する場合:2~7万円
- DIYで解体する場合:1~3.5万円
一般的に、業者に依頼するよりも自力で解体した方が費用を抑えやすい傾向にあります。
とはいえ、実際は個人のDIYスキルによって左右されるのが実情です。ここでは、業者に依頼する場合と、DIYで解体する場合の費用の違いについて詳しく解説します。
業者に依頼する場合のカーポート解体費用相場
解体業者に依頼した場合の、一般的なカーポート解体費用は以下の通りです。
駐車台数 | 費用相場(解体のみ) |
1台 | 2~3万円 |
2台 | 3~5万円 |
3台 | 5~7万円 |
カーポートを撤去するだけの一般的な工事の場合、1台2~3万円が目安です。なお、基礎まで撤去する場合の費用相場は以下をご覧ください。
駐車台数 | 費用相場(解体+基礎撤去) |
1台 | 3.6~6万円 |
2台 | 4.6~8万円 |
3台 | 6.6~10万円 |
「基礎」とは、カーポートの支柱の土台となる部分で、地中に埋められたコンクリートの物体を指します。
基礎撤去を伴う解体工事では、カーポートの解体だけでなく、地中にある土台を掘り出し、その後埋め戻しをして舗装する作業まで含まれます。カーポートのあった場所に新しく別の物を建てる、または土地を更地にする場合は基礎撤去工事も必要となるのが一般的です。
基礎1つの撤去費用が8,000円程度のため、支柱が2本あるカーポートなら、約16,000円が通常の解体費用に追加されると考えるとよいでしょう。
カーポート解体後にかかる処分費用
カーポートの解体費用を見積もる際は、撤去後の廃材処理費も考慮しなくてはなりません。廃材処分にかかる費用の目安としては、およそ2〜3万円です。
そのため、一般的な1台分のカーポートの解体費用と処分費用を合わせると、4~6万円程度になると言えます。
DIYで解体する場合のカーポート解体費用相場
DIYでカーポート解体する場合の費用相場は、およそ1.5〜3.5万円です。
一般的に、解体業者に頼むよりも半値程度までコストを抑えられると言われていますが、実際は本人のスキルや環境に左右されます。たとえば、解体作業にはインパクトドライバーやバール、セーバーソーといった工具を使用します。
あわせて、高所作業用の脚立や、廃材運搬用の軽トラックなども必要です。このような道具を日常的に使用していない場合、事前にレンタルなどで準備しなければなりません。
日ごろから本格的なDIYをしている、または工事関係の仕事をしている人であれば、ある程度の道具は揃っているでしょう。しかし、そうでない場合は、まず必要な道具を揃えるために費用がかさんでしまう可能性があるのです。
カーポート解体費用に影響する要因
カーポートの解体費用は一律で決まっているものではなく、主に以下の3つの要素が価格に影響します。
- 素材による費用差
- 立地条件の影響
- アスベストの除去
カーポート解体を予定している場合は、これらの要素を参考に解体費用の見積もりを取るようにしましょう。
素材による費用差
カーポートの素材には主に木・アルミ・スチール・ポリカーボネート(屋根部分)があり、頑強な素材ほど解体が難しく、費用が高くなる傾向にあります。
特に雪の多い地域では屋根部分も含めスチールなどの金属製であるケースが多いため、多めに費用を見積もっておいた方がよいでしょう。ただし、金属製の廃材は鉄くずとして業者が無料で引き取り、もしくは買い取りできることもあります。
解体費用の見積もりを取得する際に、確認しておくとよいでしょう。
立地条件の影響
カーポートの立地も解体費用に影響を及ぼす要素の一つです。たとえば、「養生」にかかるコストは立地によって変動しやすい傾向にあります。
養生とは、工事中に発生する騒音や粉じんを防ぐために現場周囲にシートなどを張ることです。特に住宅街の場合、近隣住民からのクレームを避けるためにも養生を入念に行う必要があり、それが解体費用にも反映されます。
また、敷地内に解体業者用の駐車スペースがない場合、コインパーキングの利用料金が費用に上乗せされることもあります。したがって、住宅密集地や狭小地の多い都市部では、地方に比べてカーポートの解体費用が高くなりやすいと言えるでしょう。
アスベストの除去
カーポートの屋根材にアスベスト(石綿)が含まれている場合、解体費用が高くなる可能性があります。アスベストには吸塵による肺がんリスクがあるため、アスベストを含む建物の解体にあたっては特殊な除去作業が必要です。
除去にかかる一般的な費用は1㎡あたり2万〜8.5万円のため、比較的大きなコストと言えるでしょう。
2006年9月以前に施工されたカーポートで、屋根材にスレートを使用している場合、アスベストが含まれている可能性があります。
アスベストの有無が不明な場合は、建築時の仕様書を確認するか、カーポートの施工を担当した工務店などに問い合わせるようにしましょう。
DIYでカーポートを撤去したい場合
解体費用を少しでも安く抑えるために、DIYでの撤去を考えている人もいるでしょう。DIY経験が豊富、または工事関係の仕事をしていて基本的なノウハウがある場合、解体業者に頼らず自力で解体することも可能です。
ただし、注意点もいくつかあります。DIYでカーポートを解体する場合は、メリット・デメリットをおさえた上で、作業に取り掛かるようにしましょう。
DIYでカーポートを撤去するメリット
DIYでカーポートを解体・撤去するメリットは、時間の融通が利くことです。解体業者とのスケジュールが合わない場合や、自分のタイミングで作業を進めたい場合は、DIYでカーポートを撤去してもよいでしょう。
また、解体に必要な工具や廃材を運ぶための軽トラックなどが自宅にあれば、レンタルするための費用や手間もかからず、コストカットが期待できます。
解体に関する基本的なスキルと道具に加え、時間の余裕もある方であれば、DIYでのカーポート解体はおすすめできると言えるでしょう。
DIYでカーポートを撤去するデメリット
DIYでカーポートを解体する場合は、特に安全面でのリスクに考慮しなければなりません。屋根部分の撤去など高所作業も多いカーポートの解体においては、落下・転倒の危険性があります。
また、万が一作業中に部品が倒壊すれば、隣接する住宅や通行人に接触してしまうおそれもあるのです。
したがって、DIYでカーポートを解体する場合は、自分の身を守ると同時に、近隣住民に影響を及ぼさないよう入念な安全確保が求められます。作業に慣れていない、または十分な時間や工具が無い場合は、DIYでのカーポート解体は避けた方がよいでしょう。
カーポートの解体を業者に依頼する場合の流れ
カーポートの解体を業者に依頼する場合、一般的には以下の流れで工事が進みます。
- 見積もり依頼
- 現地調査
- 作業計画の確認
- 解体作業の実施
- 整地
- 完了確認と精算
ステップごとの注意点も解説するので、あわせて参考にしてください。
STEP1.見積もり依頼
はじめに、Webや電話から解体業者に見積もり依頼を出しましょう。カーポートの素材や規模、基礎撤去の有無を伝えておくと、より詳細な費用がわかります。
なお、解体費用を安く抑えるには、複数の業者から見積もりを取得し、比較するのが大切です。何かと手間がかかる相見積もりは、「一括見積Webサービス」を使って効率化するのがおすすめです。
STEP2.現地調査
解体を依頼する業者が決まったら、業者が現地を訪れ、調査を行います。カーポートの構造や周辺環境などを確認した上で、最終的な解体費用と今後の作業計画が決定されます。
STEP3.作業計画の確認
解体業者から具体的な作業内容や日程、重機使用の有無などについて説明を受けます。問題が無ければ解体作業の開始です。
STEP4.解体作業の実施
カーポートの解体作業は、以下の流れになるのが一般的です。
- 足場設置・養生
- 屋根の撤去
- 全体を解体
- 支柱の切断
- 切断部の補修
基礎撤去を行わない場合、支柱は地表部分で切断されます。切断面がむき出しだとケガなどのおそれがあるため、支柱切断後はモルタルなどで補修し、平らにならすことがほとんどです。
STEP5.整地
解体が完了したら廃棄物の処理と清掃を行います。廃材は基本的に解体業者が処理するため、一任するとよいでしょう。なお、基礎撤去も行う場合は、掘削後の埋め戻しと整地作業が行われます。
STEP6.完了確認と精算
解体工事の全工程が完了し、作業内容に問題が無ければ、解体費用の清算を行います。支払いは工事完了後の一括払いとなるケースがほとんどですが、業者や金額によっては分割払いが利用できるケースもあります。
希望する支払い方法がある場合は、依頼時に確認しておきましょう。
解体業者選定のポイント
カーポートの解体を業者に依頼する際は、以下の点に留意しましょう。
- 見積もりが明確か
- 許可証や資格を持っているか
- 保険に加入しているか
3つのポイントを参考に、信頼できる解体業者を見つけましょう。
見積もりが明確か
解体業者の中には極端に安い費用で見積もりを出し、契約後に追加料金を請求するようなところもあります。このような業者の見積もりは、費用の内訳が不明瞭であることがほとんどです。
したがって、解体費用の見積もりを取得した際は、各費用の内訳が詳しく記載されているか確認しましょう。追加費用の発生条件が明記されているような業者であれば、特に信頼性が高いと言えます。
許可証や資格を持っているか
解体業者には「解体工事業登録」または「建設業許可」の取得が法律で義務付けられています。どちらも取得していない解体業者は違法のため、決して依頼しないようにしましょう。
なお、2つの資格の違いは、「請け負える工事の規模(費用)」です。500万円未満の解体工事を請け負う場合は「解体工事業登録」、500万円以上の解体工事を請け負うには「建設業許可」が必要です。
カーポートの解体費用は通常500万円以内に収まるため、「解体工事業登録」のある業者を選ぶとよいでしょう。「解体工事業登録」のある業者は、各都道府県のホームページから確認できます。
保険に加入しているか
解体作業中に思わぬ事故やトラブルが起きることも少なくありません。万が一損害賠償が発生した場合、解体業者が保険に加入していないと、依頼主が自費で賠償金を負担することになります。
したがって、解体業者を選ぶ際は、「請負業者賠償責任保険」などの保険に加入しているか確認するようにしましょう。数多くの解体業者の中から、一人で信頼できる業者を探すのは難しいものです。
一括見積Webサービス「クラッソーネ」では、全国2,000社以上の解体業者から、あなたに合った業者を見つけるお手伝いをしています。
信頼できる解体業者をお探しの際は、ぜひ「クラッソーネ」をご利用ください。
カーポート解体に補助金や助成金は使える?
結論からお伝えすると、カーポート解体単体に利用できる補助金や助成金はありません。しかし、「更地にするため空き家と一緒にカーポートも解体する」などの複合的なケースであれば、一部の補助金が利用できる可能性があります。
ここでは、カーポート解体に利用できる可能性のある補助金・助成金制度について紹介します。
自治体が提供する補助金・助成金の種類
カーポート解体に利用できる可能性のある補助金・助成金制度の例として「危険空き家等の解体補助金制度」が挙げられます。自治体によって名称は異なりますが、「所属する自治体名(横浜市 など) 解体 補助金」などでWeb検索すれば該当のものが見つかるでしょう。
主に倒壊のおそれがある古い空き家の解体を対象とした補助金ですが、敷地内のカーポートも併せて解体する場合、対象となる可能性があります。
補助金申請時の注意点
カーポート解体に補助金を利用したい場合、まずは利用できる制度があるか所属自治体に問い合わせましょう。補助金・助成金の実施状況や内容は毎年変わるため、最新の情報を得ることが大切です。
また、ほとんどの補助金制度が「着工前の申請」を条件としています。したがって、業者へ依頼するよりも事前に相談するのが確実でしょう。自治体の補助金制度は、適用条件が厳しく、手続きに時間もかかります。
しかし、利用できれば大きな費用節約になるため、ぜひ確認しておきましょう。
まとめ
カーポートの解体費用は、1台分の規模で約4〜6万円が相場とされています。しかし、実際には、工事内容や素材、立地条件などによって費用が大きく変わるため、一律の見積もりが難しい場合が多いです。
業者に依頼せず、DIYで解体する技術がある場合には、費用をおよそ半分程度に抑えられる可能性があるでしょう。ただし、作業時間がかかるうえ、安全面でのリスクも伴うため、誰にでもおすすめできる方法ではありません。
より安く、かつ安全にカーポートの解体を行うためには、信頼できる解体業者に依頼することが大切です。
家の解体からカーポートや庭石の撤去まで、解体に関するお悩みを解決し、納得いく業者選びが可能です。
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