解体工事の流れがまるわかり!準備から完了までの全手順を紹介
「解体工事って、具体的にどう進むの?」
「何から手をつければいいのかわからない…」
そんな不安をお持ちではありませんか?
解体工事は、見積もりの取り方や手続き、工事中の注意点など、事前に知っておくべきことがたくさんあります。しかし、初めての方にとっては専門的な知識が必要そうで、難しく感じるかもしれません。
この記事では、解体工事の流れを 「準備期間」→「完了まで」 のステップごとに わかりやすく解説 します。スムーズに解体を進めるコツや、トラブルを防ぐポイントも紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください!
目次
解体工事の準備|見積り・業者選定・事前準備
1. 見積り依頼と契約の流れ
解体工事を進めるには、まず解体業者に見積りを依頼しましょう。
見積書は通常、依頼から約1週間程度で提出されます。
見積もり取得のポイント
- 複数の解体業者に依頼し、費用やサービス内容を比較する
- 見積書の内容を確認し、解体範囲や追加費用の条件をチェックする
- 安さだけでなく、実績や口コミ、対応の良さも考慮する
見積書を比較検討したら、ご希望に合う解体業者と契約を締結しましょう。
どんなに小さな解体工事でも契約書を交わすことが重要です。契約内容をしっかり確認し、不明点があれば契約前に業者へ相談しましょう。
また、解体工事の費用は業者ごとに支払いタイミングが異なります。契約時に着手金や支払い方法を確認し、トラブルを防ぐことが大切です。
2.不用品処分とライフラインの停止
解体工事をスムーズに進めるために、残置物(不用品)の処分とライフラインの停止を事前に行いましょう。
やるべきこと
- 家具・家電・生活用品の処分(粗大ごみ回収、リサイクルショップ、不用品回収業者の活用)
- 電気・ガス・電話・インターネット・ケーブルテレビ・セキュリティサービスの解約・撤去(工事の1週間前までに契約会社へ連絡)
残置物が残っていると追加費用が発生する可能性があり、ライフラインの撤去が間に合わないと工事が遅れることも。
余裕をもって準備を進めましょう!
水道は停止しないのが一般的です。解体工事中の粉じん防止のための散水 に使用されるため、解体業者と相談して停止のタイミングを決めましょう。
解体工事の流れ|着工~完了まで
解体工事は、いくつかのステップを経て進められます。 事前準備から完了までの流れを把握しておくことで、スムーズに進行しやすくなる ため、全体の工程を確認しておきましょう。
以下の図では、解体工事の流れを わかりやすくステップごとに解説 しています。どのような作業が行われるのか、事前にチェックしておきましょう。

リサイクル法の届出
解体工事を行う際、建物の規模や立地条件によって各種届出が必要になります。特に延床面積80㎡以上の建物を解体する場合、「建設リサイクル法」に基づく届出が義務付けられています。
主な必要書類と届出
- 建設リサイクル法の届出(80㎡以上の解体工事)
- 道路使用許可(工事車両の搬入で道路を使用する場合)
- 騒音・振動届出(工事による騒音・振動が発生する場合)
- 歩道占有許可(公道の一部を使用する場合)
- マニフェストの提出(産業廃棄物の適正処理を証明)
ほとんどの場合、解体業者が代理で届出を行うため、事前にどの申請が必要かを確認しておくと安心です。
外構の解体

解体工事の最初の工程として、カーポート・樹木・ブロック塀などの外構を撤去します。 これは、重機の搬入や足場・養生の設置をスムーズに進めるために必要な作業です。
足場・養生の設置

解体時に発生する騒音・粉じんを抑えるため、防音シートや足場を設置します。 近隣への影響を最小限にするため、丁寧な養生が重要です。
屋根・内装の解体

建設リサイクル法により、解体工事では適切な分別作業が義務付けられています。以下のような屋根材・内装材を手作業で解体し、分別処理します。
解体・分別対象の建材
- 断熱材、建具、畳、サッシ、瓦
- 内部造作材、石膏ボード など
この作業を省き、いきなり重機で解体する業者は違法となるため、注意が必要です。
建物本体の解体

主要構造物(壁・梁・柱など)を解体します。粉じんの飛散を防ぐために散水しながら解体を進めます。
建物基礎の解体

コンクリート製の基礎部分を解体し、建物解体で発生した産業廃棄物を適切に処分します。
また、地中にコンクリートガラや埋設物(古い瓦や陶器片など)がないか確認します。 これらは掘り起こして初めて確認できるため、追加費用が発生する可能性があります。
整地

解体後の土地を平らに均し、解体工事は完了です。この工程がしっかり行われることで、建て替えや土地の売却がスムーズになります。
完工

解体工事が完了したら、解体工事会社とお客様が立ち会い、契約内容と作業に相違がないかを確認 したうえで引き渡しを受けます。 また、整地が適切に行われているか、 地中に埋設物がないか などもチェックしておきましょう。
解体完了後に

建物の解体後は、登記簿上の建物情報を抹消するために、滅失登記を申請する必要があります。
申請期限:解体後 1か月以内 に法務局へ申請(義務)
必要書類:解体工事会社が発行する取り壊し証明書やマニフェスト(産業廃棄物処理証明)
申請方法:家屋調査士に依頼(費用目安:3~4万円)、自身で申請
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解体工事の流れにおけるポイント
解体工事は大きな作業であるため、事前にしっかりと確認しておくべきことがあります。工事の流れをスムーズに進めるためにも、以下のポイントに注意しましょう。

事前に確認しておくべき点
近隣住民への配慮
解体作業中の騒音や振動、ほこりなどは近隣住民に影響を与える可能性があります。事前に近隣住民への挨拶を行い、工事の予定や作業時間を知らせておくことが大切です。また、工事中の騒音や振動に関しては、可能な限り配慮した作業方法を業者と相談し、騒音対策を施すことが求められます。
解体後の土地利用計画
解体工事を行う目的として、土地をどう活用するのかの計画を事前に立てておくことが重要です。例えば、新たに建物を建てる場合、基礎工事や整地が必要になることがあります。この土地利用計画に合わせた解体方法を選ぶことで、無駄なコストを削減できる場合があります。
工事中の注意点
安全管理と騒音対策
解体工事中の安全管理は最も重要です。工事現場周辺には危険な箇所が多いため、作業員の安全を守るための措置が必要です。さらに、解体作業による騒音や粉塵が発生するため、これを最小限に抑えるための対策(防音シートの設置、粉塵の抑制方法など)を施すことが求められます。
工事後のトラブル回避
廃材処理の遵守事項
解体作業で発生する廃材は、適切に処理する必要があります。リサイクル法に基づき、廃材は分別してリサイクル可能なものはリサイクルし、適切な処理方法で処分します。不適切な廃材処理は法令違反となり、罰則が科されることもあります。業者が廃材処理をどのように行うかを確認し、法令遵守を徹底することが大切です。
解体工事に必要な時間・費用
解体工事の流れを理解することと同様に、工事に必要な時間や費用についても事前に把握しておくことが重要です。
平均的な解体工事の期間
解体工事の期間は、建物の規模や構造、立地条件などによって異なりますが、一般的には1~2週間ほどで完了することが多いです。
小規模な住宅や一部の外構の解体であれば、数日で終了することが可能です。しかし、大きな建物や複雑な構造物の解体の場合、作業に数週間を要することもあります。工事の進行状況や天候などにも左右されるため、事前に業者としっかりと工期を確認し、余裕を持った計画を立てることが重要です。
解体工事の費用相場
解体費用の相場は、おおむね100~300万円程度と考えるとよいでしょう。
おおよその相場は構造ごとに以下のように考えることができます。
坪単価あたりの解体費用
- 木造:31,000円/坪~44,000円/坪
木造住宅の解体費用相場についてはこちら - 鉄骨造:34,000円/坪~47,000円/坪
鉄骨造住宅の解体費用相場についてはこちら - RC造(鉄筋コンクリート):35,000円/坪~80,000円/坪
RC住宅の解体費用相場についてはこちら

よくある質問
解体工事を成功させるために
解体工事は、事前準備から完了まで、多くのステップを踏む必要があります。これらをしっかりと管理することで、予期しないトラブルを避け、満足のいく結果を得ることができます。
解体工事の流れを理解し、各段階での注意点を把握しておくことが、工期や費用の管理にも大きく役立ちます。工事前の見積り確認やスケジュール調整、安全対策を徹底することで、予算や時間の無駄を防ぐことができるでしょう。
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