解体工事の見積書でチェックすべきポイント!費用や注意点を解説

クラッソーネのご利用ありがとうございます。 わたしはお客様窓口を担当しているスタッフの中畑と申します。
はじめての解体工事、分からないことだらけで不安も大きいですよね。
- 「解体工事の見積書を見ても、どこに注意すればいいのか分からない…」
- 「工事会社から見積もりをもらったけれど、これが適正な金額なのか分からない…」
- 「どの工事会社でも同じように見えるけれど、相見積もりは本当に必要なの?」
など、様々なお悩みがあると思います。
解体工事の見積書に関する悩みを抱える方は多く、適正な価格や業者選びに迷うことも少なくありません。しかし、見積書の内容を正しく理解し、比較検討することで、無駄な費用を抑えつつ、安心できる業者を選ぶことが可能です。
そこでこのページでは、解体工事のプロであるクラッソーネの責任者・杉本に質問しながら、
はじめての方にも分かりやすく「解体工事の見積書」の見方や注意点を解説していきます。
1.解体工事の見積書は複数の費用の合計で決まる
解体工事の見積書を見ても、どのように金額が算出されているのか分かりにくいと感じる方は多いのではないでしょうか?そこで、まずは解体費用の内訳と見積書の見方について解説していきます。
1-1.解体工事の費用は複数の項目で構成される
杉本さん、今日は解体工事の見積書について詳しく教えてください。
解体費用の内訳が分からない方も多いと思うので、実際の見積書を見せていただけますか?
はい、もちろんです。それでは、一般的な解体工事の見積書をご覧ください。
こちらがスタンダードな書式になります。
見積書A
●●様 木造住宅解体
金額1,339,000円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
木造二階建 | 135.00 | ㎡ | 7,000 | 945,000 | |
足場養生費 | 200.00 | ㎡ | 800 | 160,000 | |
内部荷物処分費 | 8.00 | ㎥ | 8,000 | 64,000 | |
リサイクル家電 冷蔵庫 洗濯機 |
2.00 | 台 | 5,000 | 10,000 | |
重機回送費 | 1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
届出費 | 1.00 | 式 | 50,000 | 50,000 | |
諸経費 | 1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
総合計金額:1,339,000円(税抜) |
備考
※内部廃棄物大量の場合別途請求いたします。 ※リサイクル家電 テレビ 冷蔵庫 洗濯機 一台につき5,000円請求いたします。 ※散水用水道料金は御施主様にてご負担お願いします。 ※地下埋設物又は屋根等の二重貼りなど目視確認出来ない物があった場合協議別途とします。
あれ? 見積書には、さまざまな項目が書かれていますね。
「一式◇◇円」というのを予想していたのですが、ちょっと意外です。
そうなんです。
解体工事の見積書には、単に「解体費用」として一式の金額が書かれているわけではありません。
解体工事は、単純に建物を壊すだけではなく、近隣への影響を抑えるための対策や、発生した廃材の分別・リサイクルなど、多くの工程が必要です。
そのため、 工事ごとに細かい費用が発生し、工事ごとに細かい費用が発生し、見積書には複数の項目が記載されることが一般的になっています。
もちろん、「一式 ◇◇円」と簡潔に表記する工事会社もありますが、最近では詳細な内訳を記載した見積書が増えています。
へぇ〜、 機械で一気に壊して捨てるだけだと思っていましたが、そんなに細かい作業があるんですね。
それでは、この見積書に書かれている項目の意味を教えてください!
1-2.見積り項目の意味を1つずつ解説
もちろんいいですよ。
解体工事の見積項目は、以下のような意味があります。
なるほど〜。
説明してもらって、少しずつ理解ができてきました。
一言で解体費用と言っても、色々なお金がかかるんですね。
1-3.建物取壊費用・廃棄物処理費用・付帯工事費用・諸費用の4分類
そうですね。
解体工事の見積書にはさまざまな項目が記載されていますが、「大まかに4つの費用に分類される」と覚えていただくと、分かり易いと思います。
4つというと、どんな分類ですか?
はい。
建物取壊費用・廃棄物処理費用・付帯工事費用・諸費用の4つです。
建物取壊費用
建物を取り壊す費用。
通常は重機を使って解体することが多いですが、手作業による解体の場合は、見積書に「木造手解体◇◇平米」などと記載されることもあります。
また、建物が複数ある場合(例えば鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物がある場合)は、それぞれの構造別に費用が計上されます。例えば、「鉄骨造◇◇平米」「鉄筋コンクリート造◇◇平米」といった形です。
廃棄物処理費用
解体時に発生する廃棄物を処理施設に運び、処理するための費用。
解体から出る廃棄物は、木材や鉄くず、瓦、ガレキなどさまざまで、それぞれに適した処理施設に持ち込む必要があります。そのため、品目ごとに別途記載されることがあります。
付帯工事費用
建物の取り壊し以外にかかる工事費用。
例えば、解体前に建物を囲うための養生設置費用や、庭石や庭木、ブロック塀、浄化槽の撤去にかかる費用がこれに含まれます。
諸費用
これまでの3つに分類されないその他の費用です。
役所への届出費用、重機回送費用、工事中に車両を駐車するための借地料、予備費などが含まれます。これらは工事に必要な手続きや運搬に関連した費用です。
壊すための費用、処理するための費用、その他の工事の費用、諸費用ということですね。
はい、その4つです。
先ほどの見積項目を4つの費用に分類すると次のようになります。
見積書A
●●様 木造住宅解体
金額1,339,000円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
木造二階建 |
135.00 | ㎡ | 7,000 | 945,000 | |
足場養生費 |
200.00 | ㎡ | 800 | 160,000 | |
内部荷物処分費 |
8.00 | ㎥ | 8,000 | 64,000 | |
リサイクル家電 冷蔵庫 洗濯機 |
2.00 | 台 | 5,000 | 10,000 | |
重機回送費 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
届出費 |
1.00 | 式 | 50,000 | 50,000 | |
諸経費 |
1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
総合計金額:1,339,000円(税抜) |
備考
※内部廃棄物大量の場合別途請求いたします。 ※リサイクル家電 テレビ 冷蔵庫 洗濯機 一台につき5,000円請求いたします。 ※散水用水道料金は御施主様にてご負担お願いします。 ※地下埋設物又は屋根等の二重貼りなど目視確認出来ない物があった場合協議別途とします。
おお〜!
これなら分かり易いです。
良かったです。
では続いて、解体費用の注意点について解説していきますね。
2.同じ大きさの建物でも、付帯物や環境によって費用は大きく異なる
解体費用の注意点について、杉本さんが解説してくれます。
同じ大きさの建物でも金額が大きく変わることがあるそうです。
どういうことなのでしょうか?
2-1.平均金額を知っても自分の建物の解体費用は分からない
お客様とお話をしていると「解体工事の平均金額はいくらですか?」という質問を頂くことが多いのですが、解体費用の平均ってどのようにすれば分かるんでしょうか?
これは多くの方が気にされる質問ですね。
過去5,000件以上の見積りデータを掲載した解体工事相場チェックを見ていただければ、地域や構造別の平均値を知っていただくことはできます。
しかし、ここで大切な注意点があります。解体費用の平均を知っても、自分の建物の解体費用は分からないということです。
えっ!?
そうなんですか?
先ほど、解体費用がどのようにして計算されるかをお話ししましたが、4つの費用は覚えていますか?
はい。
建物取壊費用・廃棄物処理費用・付帯工事費用・諸費用でしたよね。
そうです。 仮に同じ大きさの建物があったとしても、この4つの費用の内容が大きく変わることがよくあります。
実際に、どんな場合に変動するのか、具体的な事例を紹介しましょう。
2-2.倍の金額差が出た2つの見積書
見積書A
●●様 木造住宅解体
金額1,339,000円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
木造二階建 | 135.00 | ㎡ | 7,000 | 945,000 | |
足場養生費 | 200.00 | ㎡ | 800 | 160,000 | |
内部荷物処分費 | 8.00 | ㎥ | 8,000 | 64,000 | |
リサイクル家電 冷蔵庫 洗濯機 |
2.00 | 台 | 5,000 | 10,000 | |
重機回送費 | 1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
届出費 | 1.00 | 式 | 50,000 | 50,000 | |
諸経費 | 1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
総合計金額:1,339,000円(税抜) |
備考
※内部廃棄物大量の場合別途請求いたします。 ※リサイクル家電 テレビ 冷蔵庫 洗濯機 一台につき5,000円請求いたします。 ※散水用水道料金は御施主様にてご負担お願いします。 ※地下埋設物又は屋根等の二重貼りなど目視確認出来ない物があった場合協議別途とします。
見積書B
▲▲様 軽量鉄骨造解体
金額2,053,200円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
軽量鉄骨造二階建 | 135.00 | ㎡ | 8,000 | 1,080,000 | |
木造連結部切り離し 簡易雨養生 | 1.00 | 式 | 100,000 | 100,000 | |
鉄骨造洗濯場 | 17.00 | ㎡ | 6,000 | 102,000 | |
鉄骨通路 | 1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
洗濯場下 物置 | 15.00 | ㎡ | 4,000 | 60,000 | |
付帯スレート倉庫 | 13.00 | ㎡ | 4,000 | 52,000 | |
浄化槽 | 1.00 | 式 | 20,000 | 20,000 | |
植栽 | 6.00 | ㎥ | 8,000 | 48,000 | |
庭石 | 1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
ブロック塀 一部ブロック擁壁共 | 40.00 | ㎡ | 3,000 | 120,000 | |
コンクリート土間 駐車場他 | 86.00 | ㎡ | 1,200 | 103,200 | |
土留コンクリート | 1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
足場養生 | 210.00 | ㎡ | 800 | 168,000 | |
重機回送費 | 1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
諸経費 | 1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
総合計金額:2,053,200円(税抜) |
備考
※内部廃棄物大量の場合別途請求いたします。 ※リサイクル家電 テレビ 冷蔵庫 洗濯機 一台につき5,000円請求いたします。 ※散水用水道料金は御施主様にてご負担お願いします。 ※地下埋設物又は屋根等の二重貼りなど目視確認出来ない物があった場合協議別途とします。
あれっ?
金額が全然違う。
そうです。
実は、同じ建物の大きさ(135平米)でも、見積もり金額に2倍近くもの差が出ているんです。しかも、どちらも同じ解体工事会社で作成された見積もりです。
どうしてこんなに差が出てしまうのですか?
良い質問ですね。
それでは、項目を分類しながら比較していきましょうか。
2-3.金額差の理由は構造・付帯物・環境
見積書A
●●様 木造住宅解体
金額1,339,000円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
木造二階建 |
135.00 | ㎡ | 7,000 | 945,000 | |
足場養生費 |
200.00 | ㎡ | 800 | 160,000 | |
内部荷物処分費 |
8.00 | ㎥ | 8,000 | 64,000 | |
リサイクル家電 冷蔵庫 洗濯機 |
2.00 | 台 | 5,000 | 10,000 | |
重機回送費 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
届出費 |
1.00 | 式 | 50,000 | 50,000 | |
諸経費 |
1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
総合計金額:1,339,000円(税抜) |
備考
※内部廃棄物大量の場合別途請求いたします。 ※リサイクル家電 テレビ 冷蔵庫 洗濯機 一台につき5,000円請求いたします。 ※散水用水道料金は御施主様にてご負担お願いします。 ※地下埋設物又は屋根等の二重貼りなど目視確認出来ない物があった場合協議別途とします。
見積書B
▲▲様 軽量鉄骨造解体
金額2,053,200円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
軽量鉄骨造二階建 |
135.00 | ㎡ | 8,000 | 1,080,000 | |
木造連結部切り離し 簡易雨養生 |
1.00 | 式 | 100,000 | 100,000 | |
鉄骨造洗濯場 |
17.00 | ㎡ | 6,000 | 102,000 | |
鉄骨通路 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
洗濯場下 物置 |
15.00 | ㎡ | 4,000 | 60,000 | |
付帯スレート倉庫 |
13.00 | ㎡ | 4,000 | 52,000 | |
浄化槽 |
1.00 | 式 | 20,000 | 20,000 | |
植栽 |
6.00 | ㎥ | 8,000 | 48,000 | |
庭石 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
ブロック塀 一部ブロック擁壁共 |
40.00 | ㎡ | 3,000 | 120,000 | |
コンクリート土間 駐車場他 |
86.00 | ㎡ | 1,200 | 103,200 | |
土留コンクリート |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
足場養生 |
210.00 | ㎡ | 800 | 168,000 | |
重機回送費 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
諸経費 |
1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
総合計金額:2,053,200円(税抜) |
備考
※内部廃棄物大量の場合別途請求いたします。 ※リサイクル家電 テレビ 冷蔵庫 洗濯機 一台につき5,000円請求いたします。 ※散水用水道料金は御施主様にてご負担お願いします。 ※地下埋設物又は屋根等の二重貼りなど目視確認出来ない物があった場合協議別途とします。
建物取壊費用
Aは木造ですが、Bは鉄骨造のため解体費用が高くなる。
さらに、Bの建物は別の木造家屋と繋がっているため、手作業で切り離す工事が必要。
廃棄物処理費用
Bの屋根瓦にはアスベストが含まれており、その処理に追加費用がかかる。アスベスト含有物の処理には特別な対策が必要。
付帯工事費用
Bの解体には、浄化槽や植栽、庭石、ブロック塀、土間など、周辺の付帯物を撤去する必要がある。また、住宅密集地での工事となるため、周囲への影響を最小限に抑えるために、広範囲に養生を施す必要がある。
諸費用
Bの場合、前面道路が通学路であるため、ガードマンの配置が必須。 また、トラックを敷地内に駐車できないため、前面道路の使用許可申請が必要。
Aに比べて、Bの解体は手作業での作業が多く、さらに解体物以外の撤去作業も多いですね。
住宅密集地での工事ということで、周囲に対する配慮も必要ですし、アスベストが含まれているためコストが増加しています。
こうして比べると、金額差が出るのも納得ですね。
平均金額を知っておけば大丈夫だと思っていましたが、そんな単純な話ではなかったです。
同じ大きさの建物でも、物件ごとに金額は大きく変わるんですね。
そうですね。
解体費用は建物ごとの個別事情に大きく左右されるので、平均的な相場だけでは正確な費用を算出するのは難しいんです。
次は、同じ建物でも工事会社が変わることで費用がどう変わるかについてもお話しします。
はい。
是非お願いします!
3.施工方法や得意不得意の違いによって、工事会社間の金額差が生じる
「同じ物件でも解体工事会社によって金額差が生じる」と話す杉本さん。 工事会社はどこでも同じだと思っていましたが、実際にはそうではないようです…。
3-1.3割程度の金額差は珍しくない
あくまでも一般的なお話ですが、相見積りを取ると工事会社間で3割程度の金額差が生じるのは珍しくありません。
仮に100万円の工事だとすると、3割は30万円。
結構な金額差ですね。
そうですね。金額差が出る理由は、工事会社ごとに得意な施工方法やアプローチが異なるためです。実際の事例を見てみましょう。
見積書B
▲▲様 軽量鉄骨造解体
金額2,053,200円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
軽量鉄骨造二階建 |
135.00 | ㎡ | 8,000 | 1,080,000 | |
木造連結部切り離し 簡易雨養生 |
1.00 | 式 | 100,000 | 100,000 | |
鉄骨造洗濯場 |
17.00 | ㎡ | 6,000 | 102,000 | |
鉄骨通路 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
洗濯場下 物置 |
15.00 | ㎡ | 4,000 | 60,000 | |
付帯スレート倉庫 |
13.00 | ㎡ | 4,000 | 52,000 | |
浄化槽 |
1.00 | 式 | 20,000 | 20,000 | |
植栽 |
6.00 | ㎥ | 8,000 | 48,000 | |
庭石 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
ブロック塀 一部ブロック擁壁共 |
40.00 | ㎡ | 3,000 | 120,000 | |
コンクリート土間 駐車場他 |
86.00 | ㎡ | 1,200 | 103,200 | |
土留コンクリート |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
足場養生 |
210.00 | ㎡ | 800 | 168,000 | |
重機回送費 |
1.00 | 式 | 30,000 | 30,000 | |
諸経費 |
1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
総合計金額:2,053,200円(税抜) |
備考
※内部廃棄物大量の場合別途請求いたします。 ※リサイクル家電 テレビ 冷蔵庫 洗濯機 一台につき5,000円請求いたします。 ※散水用水道料金は御施主様にてご負担お願いします。 ※地下埋設物又は屋根等の二重貼りなど目視確認出来ない物があった場合協議別途とします。
見積書C
▲▲様 軽量鉄骨造解体
金額1,599,058円(税抜)
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
仮設工事 | |||||
足場養生・防災シート張り |
155.00 | ㎡ | 830 | 128,650 | |
解体工事 | |||||
軽量鉄骨造二階建て住居 |
126.90 | ㎡ | 6,400 | 812,160 | |
鉄骨造ベランダ(下物置) |
1.00 | 式 | 120,000 | 120,000 | |
ブロック塀撤去 |
27.36 | ㎡ | 3,800 | 103,968 | |
コンクリート土間 |
47.52 | ㎡ | 1,500 | 71,280 | |
植木(抜根共) |
1.00 | 式 | 32,000 | 32,000 | |
建屋切取り・補修 |
1.00 | 式 | 80,000 | 80,000 | |
アスベスト含有物運搬処分 |
6.00 | ㎥ | 18,000 | 108,000 | |
浄化槽撤去 |
1.00 | 式 | 21,000 | 21,000 | |
重機回送費 |
1.00 | 式 | 36,000 | 36,000 | |
諸官庁届け出等 |
1.00 | 式 | 62,000 | 62,000 | |
諸経費 |
1.00 | 式 | 24,000 | 24,000 | |
総合計金額:1,599,058円(税抜) |
備考
※内部不要物、生活残存物等多数の場合処分費は別途申し受けます。
あ、本当だ。
はい。この例では3割の差ですが、特殊なケースでは見積金額が2倍以上違うこともあります。
2倍ですか!?
そんなに差があると、一方の見積もりが間違っているのでは?と疑ってしまいますね。
でも、なぜそこまで金額が開くのでしょうか?
3-2.金額差の理由は施工方法・処理場・保有重機・利益率など
解体工事の見積書の金額が大きく異なるのは、各解体業者が持つ施工方法・廃棄物の処理場・保有重機・利益率など、多くの要素が影響するためです。
施工方法
解体工事の進め方は業者によって異なります。例えば、手作業と重機を使う方法の違いだけでも、工事にかかる手間や費用が変わります。
- 効率的な施工方法を計画できれば作業日数が少なるため、人件費や重機の燃料代を抑えることができるので、コストダウンにつながる。
- 住宅密集地など難易度の高い現場では、施工方法の違いで費用差が大きくなることも。
廃棄物処理場
解体工事で発生する廃材は、処理施設ごとに処分費用が異なります。
- 処分費用の安い施設を利用することで、工事全体のコストを抑えられる。
- 一部の業者は処理施設と年間契約を結び、割引を受けたり、自社施設を持っている場合もある。
保有重機
解体工事に適した重機を所有しているかどうかも、コストに影響します。
- 建物の構造や立地条件に合った重機を持つ業者は、作業効率を高めることができ、工期を短縮できます。一方、重機を持たずレンタルする業者は、リース費用がかかるため、その分見積もり金額が高くなりやすい。
- 戸建て住宅とビルでは使う重機が異なるため、得意な解体工事の種類も業者ごとに違います。
保有車両
解体した建物の廃材を運搬するトラックの種類や台数も、工事費用に関係します。
大型トラックを保有している業者は、一度に多くの廃材を運べるため、往復回数を減らせてコスト削減につながります。
保有資材
足場や養生シートなど、解体時に必要な資材を自社で保有しているかどうかも、費用差を生むポイントです。
自社で資材を所有している業者は、リース費用がかからないため、その分コストを抑えられます。
利益率
利益を低めに設定している業者は、全体の工事費用を安く抑えることができます。ただし、極端に安い場合は手抜き工事のリスクもあるため、見積書の内訳をよく確認することが重要です。
解体工事の見積もりに影響する要素が、こんなにたくさんあるんですね。
ちょっと驚きましたが、納得しました。
3-3.現場によって優劣が逆転するのは珍しくない
さらに付け加えると、、現場によって工事会社の優劣が逆転することもあります。
得意不得意ということですか?
簡単に言えばそうですね。
努力や工夫を一生懸命している工事会社と全然していない工事会社では逆転することがありませんが、一生懸命な工事会社同士では現場によって結果が頻繁に変わります。
だからこそ、相見積りが大事なんですね。
そうです!
私も今まで沢山の見積もりを見てきましたが、その現場の見積もりが出てくるまでは優劣の想像がつきません。
解体費用を上手にコストダウンするためには、相見積りは必須だと思います。
4.安さだけで工事会社を選ぶと、大きな失敗を招くことがある
解体費用をコストダウンするためには、相見積りが必須という杉本さん。
成功のための秘訣に近づいてきたようですが、費用にこだわりすぎると・・・。
ちょっと怖いお話も教えてもらいましょう。
4-1.「同じ工事なら1円でも安く」は間違い
相見積りが大切だと教えてもらいましたし、あとは安い工事会社を探すだけですね!
いえいえ、慌てないでください。
安さだけを追い求めると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあるんですよ。
トラブルですか?
そうです。
「同じ工事なら1円でも安くしたい」という気持ちで工事会社探しをすると、悪徳工事会社を選んでしまい、大きなトラブルに発展してしまうことがあります。
それは怖いですね・・・。
でもどうして、安さだけを追い求めると失敗してしまうんでしょうか?
4-2.安さには安さの理由がある
その理由は、施主の気づかないところで本来必要な経費を削ってしまっている可能性があるからなんです。
本来必要な経費というと?
最初の方でお話ししましたが、解体費用は建物取壊費用・廃棄物処理費用・付帯工事費用・諸費用の4つの項目に分類されます。
値段が安いということは、これらの4つの項目が安いということです。
工事会社の工夫や効率化によってコストダウンができているのであればよいのですが、なかには不当な方法で費用が削られてしまっている可能性があります。
建物取壊費用の問題
安さを追求するあまり、工期を無理に短縮してしまうと、後で大きな問題が発生することがあります。
・人件費削減の代償
工期を無理やり短く設定して作業員の人数を削減した結果、工事後に廃材が取り残されていることがありました。現場の人数が少ないと、作業が急ぎすぎて細部まで行き届かなくなるため、後で再度手間がかかることになります。
・安全確認の不十分さ
作業員の数を減らしたために周囲の安全確認が不十分になり、隣家に傷をつけてしまう事態が発生しました。安全管理の甘さが、後で大きな損害に繋がる可能性があります。
廃棄物処理費用の問題
廃棄物処理に関しても、業者によっては不適切な方法でコストを削減していることがあります。
・不法投棄の問題
廃棄物処理施設に持ち込む量を減らすため、解体工事会社が廃材を山の中に不法投棄していたというケースがあります。これにより、環境への影響や追加の処理費用が発生することになります。
・アスベスト処理の不正
解体工事中に建材にアスベストが含まれていることを隠して、処理施設で廃材を処分した事例もあります。アスベストは健康被害を引き起こす危険性が高いため、このような行為は許されません。
付帯工事費用の問題
解体工事には、周囲への配慮や予期せぬ作業も必要です。これを怠ると、周囲の住民に迷惑をかけたり、後で追加費用が発生することがあります。
・養生の不十分さ
住宅地で解体工事を行う場合、周囲へのほこりや騒音を防ぐために養生が必要ですが、それを怠ったために周囲がほこりまみれになったケースがあります。
・付帯工事撤去の未完了
ブロック塀や浄化槽などの撤去を依頼したにもかかわらず、解体工事終了後に撤去されていないことが発覚した事例もあります。このようなミスを防ぐためには、見積書でしっかり確認することが重要です。
これって反則じゃないですか!
こんなことがまかり通るんですか?
当然あってはならないことですが、実際には起きてしまっているのが現実です。
これらの不正は、全て工事が始まってから分かることなので、解体工事会社を選定する際には施主が見抜けないことが多いんですね。
何だかやるせない気分です。
4-3.近隣トラブル・不法投棄・工事放棄など様々なリスク
解体工事会社が不正を行うと、施主にも沢山の迷惑が掛かります。
近隣クレーム
解体工事中の傷や騒音、埃で近隣からのクレームが発生することがあります。
法律違反
解体工事に関わる法律(廃棄物処理法、建設リサイクル法、騒音振動規制法)を守らない工事会社もあります。場合によっては、行政や警察への対応が求められ、発注者にも責任が問われることがあります。
工期の遅延
工期が遅れると、新築工事や売却に影響が出ることがあります。ハウスメーカーとの契約には違約金が設定されている場合もあり、遅延には十分注意が必要です。
追加費用
最初に提示された金額で受注した後、追加費用を請求される悪質な工事会社もあります。「費用が足りないと工事ができない」と言われるケースがあるため、契約前に確認が大切です。
音信不通
費用を支払った後に、解体業者が音信不通になることがあります。その場合、別の業者を探して再度費用を支払わなければならないこともあります。
実際にこんなトラブルが起きたとしたら、凄く辛いですね。
そうですね。
精神的にも辛いですし、安い買い物をしたつもりなのに費用や労力も余分にかかってしまうことが多いです。
4-4.不正や疑わしい点が無いかをしっかりと確認することが大切
こんなトラブルに巻き込まれないためには、どうしたら良いのでしょうか?
まずは、解体工事はトラブルと隣り合わせの工事であると認識すること。
その上で、提案を受けた工事会社の金額や会社についてしっかりと確認をすることが大切です。
一例をあげるとこんなところでしょうか。
必要な許可を保持しているか
解体工事には、500万円未満の場合は建設業許可(特定業種)または解体工事業登録の許可を保持している必要があります。また、500万円以上の場合は建設業許可が必要です。
工事保険へ加入しているか
工事賠償責任保険に加入しているか確認しましょう。事故が発生した際に、責任を果たせるよう備えることが大切です。
過去に違反をしていないか
過去に法令違反がないかを確認しましょう。
解体工事にかかわる法律は、建設リサイクル法や廃棄物処理法など多岐にわたりますが、それらすべてを順守する必要があります。
値段は工事内容に対して妥当か
解体工事の内容と金額が妥当か確認します。不適切なコストダウンがされていないかをチェックしましょう。
契約書の内容は妥当か
工事請負契約書の内容は妥当かどうかの確認です。
口約束ではなく、明確な契約書を結びましょう。スケジュール、金額、工事範囲などの内容を契約書に盛り込むことで、トラブルを防げます。
業界内でトラブルは珍しいことではありませんが、よほど大きな事件にならない限り報道されることはありません。
「違反はテレビの中の話であって、自分は大丈夫だろう」という油断は大敵ですね。
工事会社選びのリスクを理解した上で、慎重に検討を進めることが大切なんですね。
はい。
後悔することの無いように、じっくりと工事会社選びを行ってください。
わかりました!
今日は、見積書の見方から費用の差が出る理由、見積りを取る際の注意点など、いろいろと教えていただきとてもスッキリしました。
お陰で解体費用について理解が進んだと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
- 解体費用は建物取壊費用・廃棄物処理費用・付帯工事費用・諸費用の合計で決まる。
- 現場ごとに費用は大きく異なり、相場や平均値は参考にならないことが多い。
- 工事会社によって見積額が3割以上違うことも珍しくないため、相見積もりは必須。
- 費用の安さだけで業者を選ぶと、近隣トラブルや追加費用など大きなリスクを伴う可能性がある。
- 解体工事のトラブルを防ぐためにも、工事会社選びは慎重に進めることが重要。
5.おわりに
解体工事を安全に進めるためには、正しい知識と準備が欠かせません。
しかし、見慣れない専門用語や複雑な手続きが多く、すべてを理解するには時間がかかるものです。
クラッソーネでは、解体工事が初めての方でも安心して進められるように、「解体工事の一括見積もりサービス」を提供しています。また、セカンドオピニオンとしても無料でご利用いただけます。
セカンドオピニオンなど工事完了まで続く手厚いサポートを、無料で受けることが可能です。
「どの業者を選べばいいかわからない」「費用が適正か不安」と感じている方は、お気軽にご相談ください。
満足に解体工事を終えていただくため、社員一同精一杯お手伝いさせていただきます。
都道府県別に解体工事会社と解体費用相場を見る
-
北海道・東北
-
関東
-
甲信越・北陸
-
東海
-
関西
-
中国
-
四国
-
九州・沖縄
木造二階建て135.00平米
延床面積135平米(約40坪)の建物を解体して、廃材をトラックに積み込んで処理する費用。 延床面積は、建物の1階・2階などすべての床面積を合計した大きさ
足場養生費200.00平米
工事中に木材の破片や埃が飛散しないように、建物を足場と養生シートで囲む費用。 高さ5mの足場を周囲40mに渡って組んだ場合は、5m × 40m = 200平米となる。
内部荷物処分費8.00立米
建物内に残された家財を撤去し、処理する費用。 4.5畳(約8.2平米)の部屋に高さ1mまで積み重なった家財だと、8.2平米 × 1m = 8.2立米となる。
リサイクル家電 冷蔵庫 洗濯機 2台
家電リサイクル法に定められた家電製品を処分する費用。 テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンの家電4品目は、リサイクル費用が別途かかります。
重機回送費
解体に使用する重機を運搬するための費用。 重機は公道を走ることができないため、回送用の車両で運搬する必要があります。
届出費
工事の前に役所に届出を出すための人件費。 延床面積80平米以上の建物の場合、建設リサイクル法に基づいて届出を出す必要があります。さらに、解体する場所によって道路使用許可などの申請も必要です。
諸経費
その他の経費。 近隣への挨拶や予備費が含まれることがあります。具体的な内容が不明な場合もありますが、工事を円滑に進めるために必要な費用です。
散水用水道料金はお施主様にてご負担お願いします。
工事中の埃を防ぐため、散水時に使用する水道料金。施主が負担することが一般的です。
地下埋設物又は屋根の二重貼りなど目視確認できないものがあった場合協議別途とします。
追加費用の対象となる項目。 目視できない問題が発覚した場合の追加費用 解体前に見えない部分(地下埋設物や屋根の構造など)が見つかると、追加費用が発生することがあります。事前に建物の履歴を工事会社に開示しておくことが重要です。