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解体工事が終わって一安心と思っていませんか?実は最後に滅失登記という手続きが残っているんです!
滅失登記をしないと10万円以下の過料に処される可能性があります。 滅失登記が終われば解体全ての作業が終わりとなり、一安心です。
滅失登記は、自分で法務局に行き申請をする・オンラインで申請をする・第三者(土地家屋調査士)に依頼する方法があります。
それぞれのメリット・デメリットを学んで、滅失登記を終わらせましょう。
1. 滅失登記とは?
通常、建物は不動産登記をされており、構造や面積、所有者が記載されています。 建物が無くなった場合—解体や自然災害(台風、地震、土砂災害)などで建物が無くなった場合、その結果を登記に反映させなくてはなりません。その手続きを滅失登記といいます。
滅失登記は、解体完了から1か月以内に申請する必要があります。 不動産登記法第57条に滅失登記をする義務が記載してあり、怠った場合は10万以下の科料に処される可能性があります。
(建物の滅失の登記の申請)
第五十七条 建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人 (共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、 その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
不動産登記法第57条
また、滅失登記を行わない場合、固定資産税を払い続けなければならない・土地の売却、再構築ができないというデメリットもあります。
2. 滅失登記は誰が行うの?
滅失登記は建物の所有者が行います。
※建物が共有の場合は、持ち主の誰か1人
また、解体時点で建物の所有者が死亡している場合は、相続人が申請することができます。 建物の所有者が生存しており滅失登記を第三者にお願いする場合は、土地家屋調査士に依頼をします。 相続人が申請、土地家屋調査士に依頼する場合は、委任状が必要です。
3. 滅失登記にはどのような書類が必要?
滅失登記を行う際は、下記の書類が必要です。
【必要書類】
- ①建物滅失登記申請書
- ②登記事項証明書(登記簿謄本)
- ③位置図(取り壊した建物位置が分かる地図)
- ④建物滅失証明書(取り壊し証明書)
- ⑤解体業者の印鑑証明書
また、下記の書類も必要になるケースもあります
- 登記事項証明書の住所が異なる場合:住所変更を証明できる書類(住民票や戸籍謄本)
- 登記事項証明書の氏名が異なる場合:氏名変更を証明できる書類(戸籍謄本や除籍謄本)
- 所有者(存命)が申請できない場合:代理権限を証明する書類(委任状)
- 所有者がすでに亡くなっている場合:相続関係を証明する書類(亡くなった方の戸籍謄本・除籍謄本、申請者の戸籍謄本)
①建物滅失登記申請書
建物の登記を抹消するための申請書です。この書類は、以下の方法で入手できます。 「法務局の窓口に行って書類を請求」もしくは 「サイトからダウンロード」ができます。
※サイトからダウンロードする場合、目次の「4 建物滅失登記申請書」を選択し、WordもしくはPDFのお好きな方をダウンロードしてください。
建物滅失登記申請書には、建物の住所・家屋番号・構造などを記載する必要があります。 その際、登記事項証明書(登記簿謄本)に記載されている情報と一致させなければなりません。 登記事項証明書(登記簿謄本)の取得方法は、次で解説します。
②登記事項証明書(登記簿謄本)
登記事項証明書(登記簿謄本)は、建物滅失登記申請書と同様に 「法務局の窓口で書類を取得」もしくは「オンラインで交付請求」することができます。 建物滅失登記申請書を記入する際に必要な書類となります。
③位置図(取り壊した建物の位置が分かる地図)
建物があった場所を示す地図を用意します。Googleマップを印刷したものや、 手書きの概略図に建物の位置を記入しましょう。
④建物滅失証明書(取り壊し証明書)
建物が解体されたことを証明する書類で、解体業者が発行します。 解体を依頼した業者に依頼して取得しましょう。
⑤解体業者の印鑑証明書
解体業者の印鑑証明書も必要になります。個人事業主の場合は個人の印鑑証明書、 法人の場合は会社の印鑑証明書を提出します。 ただし、法人の解体業者であれば、建物滅失登記申請書に「会社法人等番号」を記載することで、 印鑑証明書の提出を省略することが可能です。
4. 滅失登記を行う手順
滅失登記を自分で行う場合、「法務局に行き申請をする方法」もしくは 「オンラインで申請をする方法」があります。また、第三者(土地家屋調査士)に依頼する方法があります。
それぞれ詳しく説明していきます。
法務局に行き申請をする方法
4.1. 法務局もしくはホームページにて必要な書類を取得する
最初に、法務局の窓口かインターネット(法務省のオンラインサービス)を通じて、 建物滅失登記申請に必要な書類を取得します。主な書類は以下の通りです。
- 建物滅失登記申請書
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
4.2. 建物滅失登記申請書を作成する
次に、取得した建物滅失登記申請書を作成します。申請書には、滅失した建物の情報(住所・家屋番号・構造など)を記入します。 これを、登記事項証明書(登記簿謄本)に記載された内容と照らし合わせながら正確に記入します。
4.3. 建物滅失証明書(取り壊し証明書)
次に、解体業者から以下の書類を取得します。
- 建物滅失証明書(取り壊し証明書)
- 解体業者の印鑑証明書
4.4. 必要書類を持って法務局へ提出
全ての書類を揃えたら、法務局に持参して提出します。提出する書類は以下です。
- 建物滅失登記申請書(作成したもの)
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
- 建物滅失証明書(取り壊し証明書)
- 解体業者の印鑑証明書
※必要に応じて住民票や戸籍謄本、委任状が必要となります。詳しくは3章をご覧ください。
4.5. 登記完了証を受け取る
申請が受理され、建物滅失登記が完了したら、法務局から登記完了証を受け取ります。 これにより、建物が正式に登記簿から除かれたことが証明されます。登記完了証は大切に保管しておきましょう。
オンラインで申請をする方法
マイナンバーカード・カードリーダーを持っている人はオンラインでも申請ができます。 ※申請方法については、法務局が出している動画があります。こちらをご覧ください。
①申請する際の事前準備をしましょう
・申請者の情報登録(初めての方)
・申請用総合ソフトのインストール(初めての方)
・申請用総合ソフトのログイン
②申請情報の作成
③申請情報への電子署名の付与
④申請情報の送信
⑤登録免許税の納付
⑥書面で作成された添付情報の提出
⑦登記完了書の取得
第三者に依頼する方法
自分でやるのは大変・法務局に行く時間がとれない人は、土地家屋調査士に依頼することができます。料金は4~5万円程、かかります。
※この費用は、日本土地家屋調査士会連合会の資料結果(PDF資料はこちら)を参考に記載しています。
※滅失登記は土地家屋調査士の業務であり、他士業に依頼することはできません
5. 滅失登記を自分でやる?第三者に依頼する?それぞれのメリットデメリット
自分で法務局に行って申請をする
メリット:約1,000円程度で費用が済む(登記事項証明書などの書類取得にかかる手数料)
デメリット:書類が多く煩雑になる、時間がかかる
オンライン申請をする
メリット:法務局に行かずに申請ができる・法務局の業務時間外でも申請ができる
デメリット:マイナンバーカード・ICカードリーダーが必要。ソフトのインストールやパソコン操作が必須
土地家屋調査士に依頼する
メリット:依頼するだけなので時間・手間がかからない
デメリット:4~5万円程お金がかかる
6. まとめ
滅失登記は自分で法務局に行き申請をする・オンラインで申請をする・第三者(土地家屋調査士)に依頼する方法の三択があります。 自身の状況に応じて、上記のどれかの方法で滅失登記を行いましょう。